草地土壌の温室効果ガス・シンク・ソース機能に関する研究

草地土壌の温室効果ガス・シンク・ソース機能に関する研究

レコードナンバー791763論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ20008152NACSIS書誌IDAA11740161
著者名森 昭憲
書誌名畜産草地研究所研究報告 = Bulletin of National Institute of Livestock and Grassland Science
別誌名Bull. NARO Inst. Livest. Grassl. Sci
Bulletin of NARO Institute of Livestock and Grassland Science
Bull. Nat. Inst. Livest. Grassl. Sci
畜草研研報
発行元農業技術研究機構畜産草地研究所
巻号,ページ10号, p.85-119(2010-03)ISSN13470825
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抄録草地は畑地より炭素貯留機能が大きいが、草地管理は温暖化係数の高いメタン(CH4)や亜酸化窒素(N2O)の排出量を変化させる。本研究は、草種構成、草地更新、堆肥散布がCH4とN2Oの排出量に及ぼす影響を明らかにするため、那須の火山灰土壌の草地において実証試験を行った。第3章では、草地の草種構成がCH4とN2Oの排出量に及ぼす影響を述べた。オーチャードグラス(OG)単播草地、シロクローバ(WC)単播草地、OG/WC混播草地のCH4とN2Oの排出量は、それぞれ-1.8、-2.4、-1.8kg C ha-1 y-1、0.39、1.59、0.67kg N ha-1 y-1であった。WCは土壌通気性を高めたがCH4年間吸収量を有意に増加させなかった。WCが栽培されるとN2O年間排出量が有意に増加した。第4章では、草地更新時のN2O排出量を述べた。草地更新を行った草地(更新草地)と行わない草地(対照草地)のN2O排出量は、それぞれ2.1~5.3、0.96~2.8kg N ha-1で草地更新はN2O排出量を有意に増加させた。更新草地では、すき込まれた根と刈株から窒素無機化が起こり、土壌水分はN2Oが生成され易く、また排出され易い領域に分布した。更新時期の土壌水分や更新直後の降雨量が多いとN2O排出量が増加した。第5章では、堆肥散布が草地からのN2OとCH4の排出量に及ぼす影響を述べた。堆肥と化学肥料を散布した草地(堆肥区)と化学肥料のみを散布した草地(化学肥料区)のN2OとCH4の排出量を比較した。なお、両処理区の窒素供給量は210kg N ha-1 y-1に調整した。堆肥区と化学肥料区のN2O年間排出量は、それぞれ7.0~11.0、4.7~9.1 kg N ha-1 y-1で堆肥散布がN2O年間排出量を増加させた。堆肥区と化学肥料区のCH4年間排出量は、それぞれ-0.74~-0.16、-0.84~-0.52kg C ha-1 y-1で堆肥散布はCH4年間排出量を増加させなかった。以上の結果から、N2O排出量を抑制するため、WCの窒素固定や堆肥の無機化を考慮して施肥量を削減し、地温や土壌水分の高い時期を避けて更新を行うことが重要と指摘される。
索引語草地;排出量;増加;N2O;N2O排出量;堆肥散布;OG;単播草地;WC;散布
引用文献数133
登録日2011年07月13日
収録データベースJASI, AGROLib

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