ナラ枯れは江戸時代にも発生していた
ナラ枯れは江戸時代にも発生していた
レコードナンバー | 792160 | 論文タイプ | 学術雑誌論文 |
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ALIS書誌ID | ZZ20018854 | NACSIS書誌ID | AA12003078 |
著者名 | 井田 秀行 髙橋 勸 | ||
書誌名 | 日本森林学会誌 | ||
別誌名 | 日林誌 J. Jpn. For. Soc. | ||
発行元 | 日本森林学会 | ||
巻号,ページ | 92巻・ 2号, p.115-119(2010-04) | ISSN | 13498509 |
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全文表示 | PDFファイル (583KB) | ||
抄録 | 2004年よりブナ科樹木萎凋病によるナラ枯れが顕在化している長野県飯山市では、1750年にも同様の被害が発生していた。当時の様子は古文書に、「神社の社叢において、多数のナラ樹の葉が夏頃から変色し始め、秋にほとんどが萎凋枯死した。虫は樹幹に加害しており駆除の手段がない」と記されていた。また、対処法として、被害発生の翌年、直径19〜35cm程度のナラ樹35本が売却され、売上金が社殿の修復料に充てられたことや、他の枯死木から約500俵(約9.4t)の木炭が作られたことが記されていた。これらの状況から、当時の被害はカシノナガキクイムシが病原菌Raffaelea quercivoraを伝播して発生するブナ科樹木萎凋病による被害であると考えられる。すなわち、カシノナガキクイムシは江戸時代以前から我が国に生息しており、ブナ科樹木萎凋病は社叢のような大径木が多い立地で発生を繰り返していた可能性が高い。 | ||
索引語 | ブナ科樹木萎凋病;江戸時代;発生;カシノナガキクイムシ;被害;社叢;ナラ;顕在化;長野県飯山市;秋 | ||
引用文献数 | 30 | 登録日 | 2011年06月22日 |
収録データベース | JASI, AGROLib |