タンザニア・キロンベロ谷における在来稲作の展開

タンザニア・キロンベロ谷における在来稲作の展開

レコードナンバー792935論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ20034893NACSIS書誌IDAA12327127
著者名加藤 太
書誌名熱帯農業研究
別誌名Research for tropical agriculture
発行元日本熱帯農業学会
巻号,ページ3巻・ 1号, p.13-21(2010-06)ISSN18828434
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抄録タンザニア中南部に位置するキロンベロ谷は、面積約11600km2の内陸氾濫原である。人々はここで湿地という特性を生かしながら稲作を盛んにおこない、キロンベロ谷をタンザニア有数のコメ産地としている。キロンベロ谷の生態を地形と植生から分類すると、氾濫原、扇状地、フラッドサバンナおよび山地の4つに大別できる。そして、扇状地はその水環境から、さらに扇状地の外縁部、支流洪水域、湧水地、季節湿地、季節河川、表流水が流れる草原に区分できる。こうした多様な環境条件のもと、人々はそれぞれの区分において異なる農法で稲作を営んでいる。氾濫原では、水深が深く、長期間の洪水が発生するため、深水稲の形質を持つ品種が栽培されている。一方、扇状地上には川幅の狭い小さな支流が流れている。雨期になるとこの支流が増水することによって、ごく短期間の面状洪水が起こることから、こうした洪水を最も効果的に利用できるような作期が選択されている。フラッドサバンナでは洪水が起こらないため、畔を造成し表流水を水田に溜めることで、稲作が可能となっている。また、山地では陸稲栽培もおこなわれている。以上のようにキロンベロ谷では一概に在来農法といっても様々な地形植生区分でおこなわれており、その内実は多様である。そして、一見粗放に見える農法の一つ一つには生態、特に土地の水文条件を熟知した稲作農耕民の在来の知識が関わっていることがわかった。
索引語キロンベロ谷;氾濫原;洪水;稲作;扇状地;区分;農法;支流;人々;生態
引用文献数11
登録日2011年05月27日
収録データベースJASI, AGROLib

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