長崎県のヒノキ林における巻枯らし間伐の検討

長崎県のヒノキ林における巻枯らし間伐の検討

レコードナンバー793584論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ20038090NACSIS書誌IDAA12462891
著者名清水 正俊
吉本 貴久雄
書誌名長崎県農林技術開発センター研究報告
別誌名Bulletin of the Nagasaki Agricultural & Forestry Technical Development Center
発行元長崎県農林技術開発センター
巻号,ページ1号, p.43-53(2010-03)ISSN18848605
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抄録長崎県の30〜34年生のヒノキ林において毎月巻枯らし間伐を行い、月別の剥皮処理時間と処理月別葉色変化を調査した。また、巻枯らし間伐区(本数間伐率50、65%)と定性間伐区(本数間伐率27、30%)において、間伐後の残存木の肥大成長と林内の相対照度変化、およびキバチ類の発生量と残存木の変色被害を調査した。これらの結果から、巻枯らし間伐を行う作業適期、巻枯らし間伐による間伐効果、および間伐後のキバチ類による変色被害について検討した。巻枯らし間伐における剥皮処理にかかる時間は胸高直径の大小よりも作業時期に影響を受けており、成長期(3〜9月)に行うと1本あたり2分程度の短時間で剥皮作業ができることがわかった。また、5〜8月に巻枯らしを行った場合、6ヵ月後には半数以上の処理木で葉色が変化し、枯れが早く進行することが示された。これらのことから本県ヒノキ林における巻枯らし間伐の作業適期は5〜8月であると考えられる。巻枯らし間伐区における間伐後2年間の残存木の肥大成長量は無間伐区より大きかった。また、間伐後2年間および4年間の肥大成長量は巻枯らし間伐区と定性間伐区で同程度であった。林内相対照度は巻枯らし間伐区のほうが定性間伐区よりも増加し、林内が明るくなることが示された。キバチ類の発生量と残存木の変色被害は巻枯らし間伐区と定性間伐区で差が認められなかった。以上のことから、巻枯らし間伐は、伐倒を伴わないため従来の間伐にくらべて危険が少なく高い間伐率でも効率的に作業が行えることが示唆された。また、間伐後数年間に限ると、本数間伐率50%程度の巻枯らし間伐を行った場合、本数間伐率30%程度の定性間伐を行ったのと同様の間伐効果が得られることが確認された。また、巻枯らし間伐によってキバチ類による材の変色被害が増加する傾向は認められなかった。したがって、長崎県の間伐不足のヒノキ林に対して密度調整のために巻枯らし間伐を行うことは、有効な手段の一つであると思われる。
索引語巻枯らし間伐;残存木;巻枯らし間伐区;間伐;キバチ類;変色被害;定性間伐区;伐;長崎県;発生量
引用文献数12
登録日2011年05月27日
収録データベースJASI, AGROLib

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