多窒素施肥がイネ小胞子初期の冷温による不稔を助長する要因の解析
多窒素施肥がイネ小胞子初期の冷温による不稔を助長する要因の解析
レコードナンバー | 812103 | 論文タイプ | 学術雑誌論文 |
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ALIS書誌ID | ZZ20010231 | NACSIS書誌ID | AA11655277 |
著者名 | 林 高見 | ||
書誌名 | 東北農業研究センター研究報告 = Bulletin of the National Agricultural Research Center for Tohoku Region | ||
別誌名 | Bulletin of Tohoku Agricultural Research Center Bulletin of the Tohoku Agricultural Research Center Bull. Natl. Agric. Res. Cent. Tohoku Reg. 東北農研研報 独立行政法人農業技術研究機構東北農業研究センター研究報告 | ||
発行元 | 東北農業研究センター | ||
巻号,ページ | 113号, p.67-96(2011-03) | ISSN | 13473379 |
全文表示 | PDFファイル (18443KB) | ||
抄録 | 本研究では、冷温によるイネの不稔を窒素施肥が助長する要因を明らかにするため、冷害の主な要因の一つである花粉の発育障害に注目した。多窒素条件では小胞子初期の冷温によって小胞子数や充実花粉数の減少が助長されるだけでなく、柱頭上の受粉数と発芽花粉数が著しく減少することを見出した。そこで花粉発芽に注目し、成熟葯を用いて障害の生理的側面を検討した。比較プロテオーム解析および遺伝子発現解析から、多くのエクスパンシン(EXP)遺伝子の発現が多窒素・冷温によって抑制されることが示された。EXPは細胞壁を緩める働きをもち、花粉管伸長にも関与する。多窒素・冷温によって多くのEXP遺伝子の発現が抑制されたことから、これらのEXPは花粉発芽の抑制に関与し、結果として多窒素栽培における冷温障害の助長に関係することが示唆された。以上のように冷温障害における多窒素の影響について重要な知見が得られた。これらの知見は、冷温障害発生と栄養条件との関係の解明や、被害軽減技術の開発に向けた手がかりになると考える。 | ||
索引語 | 冷温;EXP;多窒素;助長;抑制;発現;冷温障害;要因;注目;減少 | ||
引用文献数 | 85 | 登録日 | 2012年12月06日 |
収録データベース | JASI, AGROLib |