中程度に耐酸性の褐色森林土壌から流出する河川で酸性雨が水質に及ぼす長期的影響

中程度に耐酸性の褐色森林土壌から流出する河川で酸性雨が水質に及ぼす長期的影響

レコードナンバー812555論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ00016414NACSIS書誌IDAN0024866X
論文副題石手川の場合
著者名香川 尚徳
尾本 龍一
芦刈 美都
森 雅佳
広谷 博史
書誌名陸水學雜誌
別誌名Japanese journal of limnology
発行元日本陸水學會
巻号,ページ72巻・ 1号, p.19-40(2011-04)ISSN00215104
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抄録酸性雨に対し中程度の耐性を示す褐色森林土壌地域で,河川水質に及ぼす酸性雨の影響を解明するために,石手川上流で調査を行った。1986-1987年と1997-1998年に採水したバルク降水の年間平均pHは約4.6であった。標高214mの主調査地点で1978-2003年に毎月測定した河川水のpHは,当初の約8.4から1991年の約7.5へと漸次低下したのち,約8.1へと再上昇した。この傾向は森林内の補助調査地点でも見られた。1985-2003年の3ヶ月ごとの詳細な河川水質調査で,SO4 2-濃度は当初から低下傾向を示した。強酸イオン濃度より過剰な塩基イオンとHCO3-とが弱アルカリ性をもたらした。因子分析の結果,pH変化がHCO3-濃度でなくCO2ガス分圧Pco2に依存することが分かった。HCO3-がH+の約10 5倍の濃度に保たれている中で,Pco2の増減が,H2CO3の解離を通してH+とHCO3-を同量変化させることで,pHにより強く影響したと見られる。酸性雨が降る前の記録と比べて,1980-1990年代の河川水では,塩基イオンとSO4 2-及びN03-の濃度が増大したが,HCO3-濃度はほとんど変化しなかった。酸性雨は土壌中の鉱物風化速度を速めたが,河川水のpHに大きな影響はなかったと見られる。
索引語中程度;耐酸性;褐色森林土壌;流出;河川;酸性雨;水質;長期的影響;石手川;場合
引用文献数77
登録日2012年12月06日
収録データベースJASI, AGROLib

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