13年間のビデオ映像記録に基づくカスミザクラ満開日とイヌブナ開芽日の高精度の決定
13年間のビデオ映像記録に基づくカスミザクラ満開日とイヌブナ開芽日の高精度の決定
レコードナンバー | 814048 | 論文タイプ | 学術雑誌論文 |
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ALIS書誌ID | ZZ00018015 | NACSIS書誌ID | AN00162451 |
著者名 | 中村 和彦 米谷 法子 斎藤 馨 藤原 章雄 | ||
書誌名 | 東京大学農学部演習林報告 | ||
別誌名 | Bulletin of the Tokyo University Forests | ||
巻号,ページ | 125号, p.1-10(2011-07) | ISSN | 03716007 |
全文表示 | PDFファイル (4069KB) | ||
抄録 | 天然林では,到達困難性により,長期間にわたる毎日の樹木フェノロジー観察は行われていない。この問題の解決には,写真や動画による撮影が考えられる。本研究では,カスミザクラ満開日およびイヌブナ開芽日をビデオによって記録することの有用性を検証した。また,天然林の樹木フェノロジーの変化傾向も合わせて検討した。秩父演習林のロボットカメラ映像を1997年から2009年まで目視観祭した結果,本研究で独自に定めた基準に基づいてカスミザクラ満開日およびイヌブナ開芽日を決定できた。その決定レンジは,仮に13年間毎年5日おきに直接観察したとした場合の三分の一以下となった。また,映像記録があれば,過去に遡って再観察でき。解析の再現性も高まる。ただし,悪天候やシステムダウンで観察ができない場合があるため,その対策として,より近くでの撮影やより簡易な方法での撮影が有効であると考えられる。また,13年間のデータでは,秋父演習林の樹木フェノロジーに明確な変化傾向は見られなかった。より長期間の観察を行うことで,気候変動が生態系に及ぼす影響の指標として樹木フェノロジーが機能する可能性もあるが,その際,フェノロジーに気候以外の要因が強く作用する樹種もあることを考慮する必要がある。 | ||
索引語 | ビデオ映像記録;決定 | ||
引用文献数 | 9 | 登録日 | 2012年12月06日 |
収録データベース | JASI, AGROLib |