清酒醪と固液共存培地における酵母菌体内のS-アデノシルメチオニンの動向

清酒醪と固液共存培地における酵母菌体内のS-アデノシルメチオニンの動向

レコードナンバー815304論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ20005635NACSIS書誌IDAN00164184
著者名進藤 斉
高橋 康次郎
佐藤 和夫
書誌名東京農業大学農学集報
別誌名Journal of agriculture science, Tokyo University of Agriculture
Journal of agricultural science, Tokyo Nogyo Daigaku
東京農大農学集報
東農大農学集報
農学集報
東京農業大学農學集報
発行元東京農業大学
巻号,ページ56巻・ 3号, p.236-241(2011-12)ISSN03759202
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抄録清酒醪中の酵母の存在部位別の菌体内成分について調べるために,従来の固液共存培地の寒天部形状を改変した。酵母は,従来通り固体部を斜面状に成形した培地において固体部の端のフラスコ器底ガラスが露出している部分に直接沈殿していることが観察された。これに対し,平板状に成形した改変培地では,器底部に形成した固体培地の上へ直接沈殿し,差別化が可能であった。培養中の液部のメチオニン濃度は,1O℃の平板状固体培地でも低濃度一定で推移した。さらに15℃でも同様に一定濃度で推移する傾向を示した。菌体内S-アデノシルメチオニン(SAM)は,低温でかつ酵母菌体が固体部上へ直接沈殿する発酵条件で特に高蓄積が認められた。次に醪中の酵母菌体を米粒に付着して存在する酵母と液部に浮遊する酵母に分画して回収した。その菌体内SAM濃度は,固体部に付着している菌体で高蓄積され,モデルの結果と合致した。一般に低温醪では米粒の溶けが悪く,粕歩合も高くなり,固形物が多くなることとの関連が考えられた。以上のように,低温醪で認められる酵母菌体内へのSAM高蓄積については,これまで明らかにしてきた醪中のメチオニンの低濃度推移から示唆される選択的な取込に加え,固液界面に存在する酵母が増加することが,更なる一要因として明らかとなった。SAMは,醪中で酵母菌体から漏出して製成酒の酒質に影響を与えることから,今後この改変培地を活用し,SAMの漏出と酒質について詳細な検討をすることが可能と思われる。
索引語清酒醪;固液共存培地;酵母菌体内;アデノシルメチオニン;動向
引用文献数16
登録日2012年12月06日
収録データベースJASI, AGROLib

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