カスタム3K SNPチップを用いた黒毛和種父方半きょうだい家系のQTL解析
カスタム3K SNPチップを用いた黒毛和種父方半きょうだい家系のQTL解析
レコードナンバー | 830669 | 論文タイプ | 学術雑誌論文 |
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ALIS書誌ID | ZZ20031916 | NACSIS書誌ID | AA12204160 |
著者名 | 中村 亮一 長谷川 清寿 坂本 洋一 岡崎 尚之 遠藤 治 | ||
書誌名 | 島根県立畜産技術センター研究報告 = Bulletin of the Shimane Prefectural Livestock Technology Center | ||
別誌名 | 島根県畜産技術センター研究報告 Bull.Shimane Live.Tech. C. 島根畜技セ研報 | ||
発行元 | 島根県立畜産技術センター | ||
巻号,ページ | 42号, p.1-6(2011-03) | ISSN | 18821030 |
全文表示 | PDFファイル (421KB) | ||
抄録 | 我々はこれまでに、マイクロサテライトマーカーによる枝肉形質に関与するQTLマッピングを行ってきたが、ジェノタイピングに多くの時間と労力を要してきた。そのため、QTL解析の効率を改善することが課題であった。そこで今回、短時間に大量のジェノタイピングが可能なSNPチップを用いて、黒毛和種父方半きょうだい家系の枝肉形質に関するQTL解析を試みた。対象家系は、県有種雄牛「糸安茂」号およびその肥育産子252頭(去勢201頭、雌51頭)とした。SNPタイピングは、黒毛和種の家系解析用に作成されたカスタム3K SNPチップにより、常染色体上の2,800マーカーについて行った。それらのSNPデータのうち、種雄牛でヘテロ型かつCall rateが0.95以上のマーカーを選抜してQTL解析に用いた。対象形質は枝肉重量、ロース芯面積、ばら厚、皮下脂肪厚、歩留基準値および脂肪交雑基準値(BMS)とした。各形質の表現型値は、アニマルBLUP法により算出された性、出荷年次、食肉処理場、肥育農場および出荷月齢に関する最良線形不偏推定量(BLUE)を用いて補正した。そして、各個体のSNPデータおよびBLUEにより補正した表現型値に基づいて、線形回帰によるインターバルマッピングの手法を用いてQTLの検出を行った。SNPマーカー2,800個のうち、Call rateが0.95以上のマーカーは2,773個、このうち種雄牛がヘテロ型のマーカーは1,327個であり、その平均マーカー間隔は1.9Mb(最大26.4Mb、最小75b)であった。これらのInformation Contentは平均0.91(最大0.99、最小0.55)であった。QTL解析の結果、枝肉重量について6か所、ロース芯面積について3か所、ばら厚について3か所、皮下脂肪厚について3か所、BMSについて3か所、総計18か所に染色体ワイズ5%有意水準でQTLが検出された。18か所のQTLのFDRは0.07から0.27であった。18か所のQTLのうち、BTA8の枝肉重量に関するQTLとBTA18のばら厚に関するQTL領域はゲノムワイズ5%水準で検出された。それぞれのハプロタイプ置換効果は24.09kgと0.38cmであり、BLUE補正値の全分散に対する寄与率は6.7%と5.6%であった。 | ||
索引語 | QTL;QTL解析;マーカー;黒毛和種父方半きょうだい家系;3か所;SNPチップ;枝肉重量;ばら厚;検出;枝肉形質 | ||
引用文献数 | 22 | 登録日 | 2013年10月08日 |
収録データベース | JASI, AGROLib |