実需者主導による差別化戦略を起点とした国産大豆の価値イノベーション

実需者主導による差別化戦略を起点とした国産大豆の価値イノベーション

レコードナンバー831233論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ00013525NACSIS書誌IDAN10358482
著者名吉田 貴弘
板垣 啓四郎
書誌名開発学研究
別誌名Journal of agricultural development studies
日本国際地域開発学会開発学研究
発行元日本国際地域開発学会
巻号,ページ22巻・ 3号, p.34-39(2012-03)ISSN09189432
全文表示PDFファイル (500KB) 
抄録わが国では米政策改革の進展にともなって水田における大豆の作付が拡大し,近年国内の大豆加工品市場には国産大豆が一定規模で供給されている。しかしながら大豆加工品には国産大豆と比較して安価な輸入大豆が原料として多く用いられ,製品の価格競争の激化にともなって国産大豆の需要は限定されている。これに対して本稿では「価値イノベーション」の導入によって国産大豆を使用した高付加価値品の製造・販売を通じて低価格品との差別化を試みる零細メーカーの取り組みに着目した。価値イノベーションとは,製品の製造・輸送段階における技術革新や,組織の刷新を指す場合のイノベーションとは区別して,製品の新たな価値を創造するとともにその価値の普及を通じて新規需要を創出する,消費者の価値観に対するイノベーションとして筆者が定義している。岩手県の豆腐メーカーF社の事例では,F社は卸売業者M社を通じた原料の調達を通じて生産者を含む三者の連携を深化させ,高品質な原料に対して適切な対価を支払う価値創造のサイクルを形成している。またF社製品は一般的な国産大豆の加工品と比較して割高であるにもかかわらず消費者に広く支持され,F社は消費者の豆腐に対する価値観に変化を誘発している。こうしたF社の取り組みは価値イノベーションの実践事例と位置づけられ,本稿は価値イノベーションの導入が国産大豆の需要創出に果たす役割を実証した。
索引語国産大豆;価値イノベーション;イノベーション;製品;原料;消費者;価値;F社;大豆;比較
引用文献数10
登録日2013年10月08日
収録データベースJASI, AGROLib

論文アクセスランキング

Copyright 2017 農林水産省 農林水産技術会議事務局筑波産学連携支援センター

Tsukuba Business-Academia Cooperation Support Center, Agriculture, Forestry and Fisheries Research Council Secretariat