広葉樹の天然更新完了基準に関する一考察
広葉樹の天然更新完了基準に関する一考察
レコードナンバー | 831777 | 論文タイプ | 学術雑誌論文 |
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ALIS書誌ID | ZZ20018854 | NACSIS書誌ID | AA12003078 |
論文副題 | 苗場山ブナ天然更新試験地のデータから | ||
著者名 | 正木 隆 佐藤 保 杉田 久志 田中 信行 八木橋 勉 小川 みふゆ 田内 裕之 田中 浩 | ||
書誌名 | 日本森林学会誌 | ||
別誌名 | 日林誌 J. Jpn. For. Soc. | ||
発行元 | 日本森林学会 | ||
巻号,ページ | 94巻・ 1号, p.17-23(2012-02) | ISSN | 13498509 |
全文表示 | PDFファイル (751KB) | ||
抄録 | 苗場山ブナ天然更新試験地の30年間のデータを解析し,天然更新完了基準を検討した。試験地では1968年に5段階の強度(皆伐~対照区)での伐採,および5通りの林床処理(刈り払い,かき起こし,除草剤散布等)が行われ,1978年には残存母樹も伐採された。本研究では残存母樹の伐採から4年後の1982年と2008年の植生調査(各種の被度および最大高)および樹木の更新調査(稚樹密度および稚樹高)の結果を解析した。高木性の樹木が更新(2008年に高木性樹種の被度50%以上)する確率は,1982年当時の稚樹密度・稚樹高・植生高でよく説明され,ブナに対象を限定した場合では,稚樹の密度と高さのみでよく説明された。高木性樹種の更新の成功率は,稚樹の密度が20万/ha以上,かつ植生が除去された場合にようやく8割を超えると推定された。各地の広葉樹天然更新完了基準では,稚樹高30cm,密度5,000本/haという例が多いが,この基準は低すぎると考えられた。伐採前に前生稚樹の密度を高める等の作業を行わない限り,天然下種によるブナ林の更新は難しいと考えられた。 | ||
索引語 | 密度;更新;伐採;天然更新完了基準;稚樹;苗場山ブナ天然更新試験地;データ;稚樹高;解析;残存母樹 | ||
引用文献数 | 19 | 登録日 | 2013年10月08日 |
収録データベース | JASI, AGROLib |