ナシ萎縮病菌Fomitiporia sp.におけるヘテロタリズム

ナシ萎縮病菌Fomitiporia sp.におけるヘテロタリズム

レコードナンバー833554論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ00014149NACSIS書誌IDAN0019269X
著者名金子 洋平
中村 仁
牛尾 進吾
書誌名日本植物病理學會報 = Annals of the Phytopathological Society of Japan
別誌名Japanese journal of phytopathology
日本植物病理学会報
発行元日本植物病理學會
巻号,ページ78巻・ 3号, p.159-168(2012-08)ISSN00319473
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抄録ナシ萎縮病を引き起こす担子菌類のFomitiporia sp. の交配系は不明であった。よって,その病原菌の交配系を明らかにするために,材質腐朽組織から分離した2菌株から作出した子実体および1菌株の分離源である自然発生した子実体の合計3子実体から単担子胞子分離系統を作出し,対峙培養による交配試験をおこなった。担子胞子,栄養菌糸および単担子胞子分離菌株の菌糸の核数を調査したところ,担子胞子は概ね1核で,栄養菌糸の菌糸細胞は2~6個,単担子胞子分離菌株の菌糸細胞は1~6個を有する多核であった。このことから,一次菌糸と二次菌糸を核の数から区別することは困難であった。交配試験は各系統につき15~25菌株の単担子胞子分離菌株を用いて総当たりで行った。和合性反応はいずれの単担子胞子分離系統内においても数多く確認され,菌叢の接触部付近にタフトが形成された。単担子胞子分離菌株およびタフト分離菌株についてマイクロサテライトを標的とする(GTG)5プライマーによるDNA多型を検出したところ,タフト分離菌株が二次菌糸であることが明らかとなった。一方,不和合性の反応としては菌叢接触部付近にタフト形成はみられなかった。単担子胞子分離系統内交配パターンは不明瞭であったが,本菌は2極性あるいは4極性と推定された。また,異なる子実体に由来する単担子胞子分離系統間においては,ほとんどの場合で和合性反応を示した。以上のことから,ナシ萎縮病菌であるFomitiporia sp. はヘテロタリックな交配系を有することが明らかとなった。
索引語単担子胞子分離菌株;子実体;交配試験;担子胞子;栄養菌糸;菌糸細胞;タフト分離菌株;交配系;ヘテロタリズム;菌
引用文献数26
登録日2013年10月08日
収録データベースJASI, AGROLib

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