宿主-病原菌関係の進化 III
宿主-病原菌関係の進化 III
レコードナンバー | 841293 | 論文タイプ | 学術雑誌論文 |
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ALIS書誌ID | ZZ00012210 | NACSIS書誌ID | AN10175325 |
論文副題 | 宿主特異的抵抗性の進化 | ||
著者名 | 清沢 茂久 野村 和成 | ||
書誌名 | 農業生物資源研究所研究資料 | ||
別誌名 | Miscellaneous publication of the National Institute of Agrobiological Sciences Miscellaneous publication of the National Institute of Agrobiological Resources Misc. Publ. Natl. Inst. Agrobiol. Sci. Misc. Publ. Natl. Inst. Agrobiol. Resour. 生物研研究資料 | ||
発行元 | 農林水産省農業生物資源研究所 | ||
巻号,ページ | 10号, p.61-110(1997-03) | ISSN | 13479393 |
全文表示 | PDFファイル (2441KB) | ||
抄録 | 宿主・病原菌関係の進化の初期に,病原性優位,抵抗性優位と交互に変化している間に生じた抵抗性は主として非特異的真性および圃場抵抗性であった.特異的真性抵抗性は比較的後期に生じた.少なくとも維管束が生じた後と考えられる.維管束の形成は病原菌を空中に押し上げるのに重要な役割を果たした.葉の形成におよんでこの型の抵抗性遺伝子は急速に増えた.この抵抗性は病原菌中に特異的に対応する非病原性遺伝子が存在して初めて可能になる.したがって,特異的抵抗性遺伝子が生じたときすでに非病原性遺伝子は生じていたものと考えられる.選択的利益がないと生存し難いので,非病原性遺伝子産物は菌にとって養分吸収などに多少の役割をもっていたと考えられる.非病原性遺伝子が突然変異を起こしても病原性をもつので少なくともその機能は菌の生存にとって本質的なものではない.各作物の起源となっている近縁野生種は栽培種の持たない多数の抵抗性遺伝子を持っている.このことは,特異的抵抗性遺伝子はその属の発生初期に生じた可能性が高いことを示している. | ||
索引語 | 進化;宿主;病原菌関係;宿主特異的抵抗性 | ||
引用文献数 | 253 | 登録日 | 2012年09月24日 |
収録データベース | JASI, AGROLib |