給桑経済に関する試験

給桑経済に関する試験

レコードナンバー842026論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ20008669NACSIS書誌IDAN00366054
著者名竹内 好武
二木 猪一
堀内 彬明
西躰 隆雄
志村 幸夫
高瀬 正三
田中 茂明
書誌名蠶絲試驗場彙報
別誌名Technical bulletin of Sericultural Experiment Station, Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries
Technical bulletin of Sericultural Experiment Station
蚕糸試験場彙報
発行元農林省蠶絲試驗場
巻号,ページ76号, p.1-24(1960-08)ISSN03853594
全文表示PDFファイル (915KB) 
抄録普及度の高い最近の交雑種の第5齢期につき,前橋,東北,中部,関西,九州の5ヵ所において,それぞれの地方に普及する桑品種からそれぞれの栽桑慣行によってとれた桑葉を用い,それぞれの標準給桑量(またはそれよりやや多目の量)を基準として(対1,000頭正葉23~35kg)それらの10,20,30,40,50,60%減目標の7区を設け,一般的な給桑量の基準を求めようとした.その結果は次のようである.(1)5齢経過日数は給桑量が少なくなるに従って長くなるが,とくに23~24kg以下になると著しく延長する.(2)蚕児の健康度は給桑量が春13kg,初晩秋16~17kgまで減らしても低下しない.これ以下に減らすと健康度の低下する場合が現れる.この限界給桑量は蚕期により場所によって大きな差異を示す.またこの試験で与えた最多給桑量のうちには給桑過多により健康度の低下を来たしたと思われる例が初秋蚕期に二三見られた.(3)収繭量,繭の大きさ,繭重,繭層量,繭糸長,繭糸量,繭糸繊度および1蛾の産卵数は給桑量が少なくなるに従って軽減した.普通繭,屑繭および玉繭 蚕数 歩合,繭の揃い,繭の解じよおよび小節などは給桑量の多少によってほとんど差異が現れない.繭層歩合および生糸量歩合は給桑量の多少によってあまり差異を示さないが,極端に給桑量を減らすと低下する場合がある.産下された卵の大きさは給桑減に伴なってわずかに小さくなる.(4)単位給桑量に対する収繭量および生糸収量は蚕児の健康度が低下しない限度の給桑量までは,給桑量が少なくなるほど多くなり,その増加曲線は直線的である.この場合の実数も増加割合もともに春蚕が最も多く,しかも春は場所による差異が少ない.初秋と晩秋とでは晩秋の方が多く,両期とも場所による差異が大きい.これらの差異の多くは給与桑の質に基づくものと考えられる.(5)繭層練減は給桑量が少なくなるほど多くなる傾向を認める.(6)5齢期の給桑量を1,000頭当り正葉12~13kgの範囲における各段階で与えた場合の食下量,硝化量などに関する調査を1958年日野桑園において行い次の結果を得た.食下量は給桑減に伴って減るが,給桑量を減らしたほどには減らないので,食下率(食下量/給桑量)は給桑減に伴って増す.消化量も給桑減に伴って減るが,その減り方は食下量の減り方よりは著しいので,消化率(消化量/食下量)は給桑減に伴って減る.食下量に対する繭層重割合は給桑減に伴ってわずかずつ増加(最高5%)するが,消化量に対する繭層重割合は給桑減に伴ってやや顕著に(最高16%)増加する.(7)以上の結果から,養蚕能率からみた適正給桑量は,各蚕期を通じておおよそのところ,5齢蚕1,000頭当り正葉で23~24kgよりやや少な目のところにあるらしいことを考察した.(8)各種の飼育試験を行うに当り,その給桑量は如何にすべきかを,この試験の成績から考察し,付記した.
引用文献数13
登録日2013年10月11日
収録データベースJASI, AGROLib

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