家蚕の1・2・3齢の各齢期における発育時期別の食下量および消化量について
家蚕の1・2・3齢の各齢期における発育時期別の食下量および消化量について
レコードナンバー | 842035 | 論文タイプ | 学術雑誌論文 |
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ALIS書誌ID | ZZ20008669 | NACSIS書誌ID | AN00366054 |
著者名 | 竹内 好武 高坂 孝義 | ||
書誌名 | 蠶絲試驗場彙報 | ||
別誌名 | Technical bulletin of Sericultural Experiment Station, Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries Technical bulletin of Sericultural Experiment Station 蚕糸試験場彙報 | ||
発行元 | 農林省蠶絲試驗場 | ||
巻号,ページ | 79号, p.11-25(1962-10) | ISSN | 03853594 |
全文表示 | PDFファイル (724KB) | ||
抄録 | 稚蚕期の給桑方法の改善あるいは飼育標準表作成に当っての基礎的な資料をうるため,前報4)に引き続いて春蚕期,初秋蚕期に,支122号(太)×日124号または,支124号×日124号について,春蚕期は大島桑,初秋蚕期は改良鼠返を用い,飼育温度を1・2齢は28℃,3齢は25℃とし,1・2・3齢の各齢期における発育時期別の食下量・消化量について試験した.その結果を要約するとつぎのとおりである.1.各齢の発育時期の区分はつぎのとおりとした.すなわち1齢は掃立後20時間経過時までを第1期,掃立後20時間経過時から44時間経過時までを第2期,掃立後44時間経過時から就眠までの8~10時間を第3期とし,2齢は桑付後12時間ごとを第1・2・3期,36時間経過時から就眠までの4~7時間を第4期とし,3齢は桑付後12時間ごとを第1・2・3・4期,47時間経過時から就眠までの4~6時間を第5期とした.2.齢中乾物食下量は1,000頭当り,1齢4.5~4.6g,2齢15.7~22.3g,3齢80.7~98.0gで,これらに対する各発育時期の乾物食下量の割合は1齢において第1期17~18%,第2期58~60%,第3期22~25%で,2齢において第1期16~18%,第2期28~33%,第3期39~42%,第4期6~18%で,3齢において第1期13~15%,第2期19%,第3期25~27%,第4期36%,第5期3~6%であった.3.齢中乾物消化量は1,000頭当り,1齢が2.8~3.0g,2齢が7.8~11.8g,3齢が32.6~42.1gで,これらに対する各発育時期の乾物消化量の割合は,1齢において第1期17~18%,第2期52~57%で,2齢において第1期11~12%,第2期26~31%,第3期35~44%,第4期13~28%であった.3齢は見かけの値ではあるが第1期16~20%,第2期21%,第3期27~30%,第4期35~41%,第5期-5%で食下量の比率とおおむね同様の推移を示した.4.齢中の消化率は1齢が62~66%,2齢が50~53%,3齢が40~43%で,給桑量を半減すると2齢および3齢ともに消化率が明らかに低下することを認めた(1齢については前報4)において同様のことを認め報告しておいた).各齢における発育時期別の消化率には若干の差異が認められるが,とくに2齢においては第1期(桑付後12時間経過時まで)が他期に比べて消化率が明らかに低かった.5.体重増加率は,幼齢ほど高いが各齢とも第1期がもっとも高く(1齢が270~300%,2齢が130%内外,3齢が80%内外),第2期がこれにつぎ(1齢が240%,2齢が80%,3齢が48%),末期になるにしたがって低くなる.6.以上の結果と公表されている稚蚕共同飼育の各種飼育標準表を比較し,とくに1齢においては掃立当日と2日目,2齢においては2日目の給桑量になお検討の要があることを考察した. | ||
引用文献数 | 4 | 登録日 | 2013年10月11日 |
収録データベース | JASI, AGROLib |