集合性昆虫の特性

集合性昆虫の特性

レコードナンバー842806論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ00013929NACSIS書誌IDAN00121352
著者名森本 尚武
書誌名信州大学農学部紀要
別誌名Journal of the Faculty of Agriculture, Shinshu University
発行元信州大学農学部
巻号,ページ4巻・ 2号, p.155-163(1967-09)ISSN05830621
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抄録筆者は,集合性昆虫について卵および幼虫の集合効果をいろいろ検討してきたが,そのうちのいくつかの事項について若干考察を試みた。本来集合性をもつ種類では卵をかためて産みつけ,ふ化した幼虫も卵塊をもととした集団を作って生活し,幼虫の,ある時期になると分散して集合性が消失して行く場合が多い。そこで集合性昆虫の生活単位としての集団のもっている性質をしらべて行くことが,集合性の生態的意義を考える上にも,また個体数変動の機構をさぐる上にもきわめて重要であろう。集合効果を卵のふ化の斉一性と幼虫の死亡を指標としてしらべたところ,集団の大きさに比例して卵のふ化が斉一におこり幼虫集団の形成に有利となりその結果,恙中の死亡率は低くなった。このような集合効果の機構には2つが考えられ,個体相互間の刺激と集合個体による環境の条件付けである。昆虫の空間的な集中分布を時間的分布に対応させて考え,時間的な分布すなわち集団の時間的な推移を知って個体数変動の機構を知る手がかりとしたい。一方集団を単位とする死亡のおこり方としてall or none的な作用が考えられ,死亡が個体を単位としてランダムにおこらずにある伝搬性をもっておこるのであって,集合性昆虫に対しての一般性を示唆しているものと思われる。もしこの死亡のおこり方がより一般性をもってくれば,応用的にも集合性昆虫の個体数変動の機構を知る上にきわめて重要な役割を演じているものと考えられる。また野外での集合性昆虫の分布型を知る上にも従来の死亡の考え方,すなわち死亡が集団内の個体単位にランダムに働くという仮定に反することになり,新しいall or none死亡の仮定に立脚した分布型を必要とするであろう。
索引語集合性昆虫;死亡;幼虫;卵;機構;集合性;集合効果;ふ化;個体数変動;おこり方
引用文献数163
登録日2014年03月25日
収録データベースJASI, AGROLib

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