松島湾の水産資源に関する基礎研究(4)

松島湾の水産資源に関する基礎研究(4)

レコードナンバー843855論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ20004301NACSIS書誌IDAN00167397
論文副題水質・底質並に底棲動物の季節遷移
著者名谷田 専治
奥田 泰造
書誌名東北海区水産研究所研究報告
別誌名東北海区水産研究所研究報告
巻号,ページ6号, p.106-134(1956-03)ISSN 
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抄録松島湾の西半、塩釜よりの地域において、水質・底質並に底棲動物の季節変化に関し、1952年12月から1955年2月まで毎月調査を行い、次の様な結果をえた。I水質(1)一般的に水質の変化は、湾外の高鹹水、降雨、運河からの低鹹な陸水並に港奥からの富栄養的な汚廃水などの消長によって左右される。(2)塩素量は6月~8月の多雨期に低く、冬季にはその含量が高い。一方Siは全く塩素量とは逆の傾向を示した。(3)pH値及び酸素飽和度は、殆ど同様の傾向で消長した。即ち冬季並に春季に高い値を示し、夏季には低下するが、これは有機物の光合成や分解などと関連しているものと考える。(4)栄養塩含量は、一般に湾口部及び藻場では低く、湾奥ほど高かった。Ammonia-NとPの季節的変化は類似し、8・9月から12月頃までは高い含量を示し、1~4月には低い。(5)Nitrite-N及びNitrate-Nの変化は、他の成分ほど季節的週期性がなかったが、降雨の多い時期には一般に高い含量を示した。II底質(1)底土中の栄養塩は海水中のそれの変化とほゞ同じように、夏季には高い含量を示し、冬季には低かった。(2)地域的な栄養塩の分布も、海水と同様、湾口部と藻場では概して含量が小さく、湾奥ほど高くなる傾向がみられた。(3)40cmの深さまでの底土中では、一般に深層部ほど栄養塩含量が高かった。また栄養塩含量の季節変化は、深層部に比して表層部ほど大きくなる傾向がみられた。(4)40cmの深さまでの底土中では、温度勾配が季節的に特異な変化を示した。III底棲動物(1)出現種類数は地点により異なり、St.1が最も多く37種、St.2は27種、St.3は29種、St.4及び5は各24種であった。(2)本調査での出現総個体数の変化は、群衆の主体となったホトトギスとゴカイの増減によって左右されるが、一般的には冬季に総個体数は多く、春から秋にかけて少なくなっている。(3)St.1の優占種はゴカイで、次いでSarepta speciosaと小型端脚類が多くみられる。St.2ではその群衆変移に、ゴカイ・ヒメシラトリ・ホトトギスが大きく関連している。St.3ではゴカイが常に優占種となっている。St.4はカワサンシヨウガイが優先している時の多いことが、他の地点と異なっている。またSt.5ではホトトギスとゴカイの何れかによって優占されている。(4)相関法によって、各地点間の群集構成を比較してみると、St.1と3は常に似た構成を示し、St.2は1953年8月まではSt.1・3と似ているが、9月以降は異なっている。St.5も1953年6月までは他と異なるが、7月以降はSt.1や3と類似の群集構成となることが多い。またSt.4は他と全く異る組成を示すことが多かった。
索引語St;変化;含量;冬季;ゴカイ;水質;底棲動物;傾向;示し;栄養塩含量
引用文献数10
登録日2014年08月22日
収録データベースJASI, AGROLib

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