流れ藻調査から得られたサンマの産卵に関する知見

流れ藻調査から得られたサンマの産卵に関する知見

レコードナンバー843903論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ20004301NACSIS書誌IDAN00167397
著者名木村 喜之助
堀田 秀之
福島 信一
小達 繁
福原 章
内藤 政治
書誌名東北海区水産研究所研究報告
別誌名東北海区水産研究所研究報告
巻号,ページ12号, p.28-45(1958-10)ISSN 
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抄録流れ藻に産みつけられたサンマ卵を研究する為に、昭和31年・32年の両年日本海北部へ調査船を出して流れ藻の採集を行った。調査区域は南は佐渡から北は北海道の奥尻島の北側迄で、津軽海峡及び太平洋側の下北半島近海も、調査船の調査区域の往復路の部分に就いては採集が行われた。流れ藻は日本海前線上に多いが、この前線から本土迄の対馬暖流水域全体に見られた。然しサンマ群は大部分日本海前線附近で発見され、サンマ卵の多く産みつけられた流れ藻も亦日本海前線上に多かった。津軽海峡西側は日本海前線の本土へ最も接岸する場所であるから、当然この区域にはサンマ群も流れ藻も多く集合する事になるが、各方面で採集されたサンマ卵の発生段階から推定しても、之等採集卵の大部分は津軽海峡西側水域で産卵されたものである事が判った。此の津軽海峡の西側で産みつけられた流れ藻は年によって大量のものが海峡を通って太平洋側へ流出し、又年によってはあまり流出しない年もある。之はその年の海洋状態によって、日本海前線の海峡方面への接岸状態が異なるからである。尚32年の調査ではサンマの産卵盛期は6月中旬・下旬であった。サンマの産卵時刻は1日中昼夜を問わず行われる様であるが、流れ藻に附いた卵の発生段階を観察して、夜明け前と正午と日没後が幾分少ない様に見受けられた。日本海の流れ藻はホンダワラ類が殆んどその全部であり、特にアカモク(Sargassum horneri)が多かった。この流れ藻の中には各種魚類の稚魚・幼魚が多く生活しているが、今回の流れ藻の採集では、之等の稚魚・幼魚を定量的に採捕するには至らなかった。然し採集された稚魚・幼魚の中ではクジメとエゾメバルが多く、クジメは体重の約10%の餌を摂っていたが、その殆んど全部がサンマの卵であった。この事は藻に産みつけられたサンマ卵の減耗と云う問題を新たに提起したものである。
索引語流れ藻;年;サンマ;採集;サンマ卵;発生段階;卵;クジメ;稚魚;幼魚
引用文献数7
登録日2014年08月22日
収録データベースJASI, AGROLib

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