アマノリ類の糸状体の生長・成熟と光条件(3)

アマノリ類の糸状体の生長・成熟と光条件(3)

レコードナンバー843970論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ20004301NACSIS書誌IDAN00167397
論文副題種による日長作用の差異
著者名黒木 宗尚
佐藤 誠一
書誌名東北海区水産研究所研究報告
別誌名東北海区水産研究所研究報告
巻号,ページ20号, p.138-156(1962-03)ISSN 
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抄録アサクサノリ、マルバアサクサノリ、スサビノリ、コスヂノリの5種のコンコセリス体を24時間週期に於いて暗期を16、14、12、11、10、9時間の6種の日長で1960年7月19日から9月2日まで培養し、夫々の生長・胞子嚢形成・胞子放出に与える日長の影響を調べた。水温は20℃とし、受光照度は実験前期が100~600lux、後期が150~1800luxであった。1.各コンコセリス体はどの日長でも充分に生長した。枝の伸長度の日長による差は十分掴めなかった。枝分れは全体的に疎であったが、暗期の短いもの程密となった。体の色も種類によって特徴が見られたが、暗期の短いもの程赤味を帯びまた濃い色を呈した。2.各種とも何れの暗期でも胞子嚢は形成された。しかしその形成状態は暗期の長短によってまた種類によって差がみられた。アサクサノリは暗期16時間、14時間で、スサビノリ、コスヂノリはこれと同じかやゝ短い暗期で胞子嚢をよく形成し、ウップルイノリは11時間乃至10時間を境として長い暗期で良く形成した。マルバアサクサノリは暗期9時間でやゝ劣るが、暗期の長短に殆ど差なく胞子嚢をよく形成した。胞子嚢形成の限界暗期はアサクサノリ、スサビノリ、コスヂノリは9時間かそれに近く、ウップルイノリはより短く、マルバアサクサノリは更に短いものと想像された。アサクサノリでは暗期の長い16時間、14時間で体の縁辺部まで胞子嚢を形成し、短い暗期では内部の枝にしか認められなかった。スサビノリ、コスヂノリも同様な傾向を示した。マルバアサクサノリでは暗期の長短に拘らず体の縁辺部まで形成された。ウップルイノリは前報告の結果と異なり何れの暗期でも体の縁辺部に於ける形成は認められなかった。また一般に胞子嚢枝は暗期が短くなると下向する傾向を示すが、マルバアサクサノリでは一般に体の表面近くを這う傾向があり、ウップルイノリでは下向して団塊をなす傾向も見られた。3.胞子は、アサクサノリ、マルバアサクサノリ、ウップルイノリで放出が少なかったが、胞子嚢形成の場合とやゝ異り、暗期16時間、14時間で多く放出され、10時間、9時間では放出されなかった。種類による顕著な差はないようであるが、アルバアサクサノリで12時間でも16、14時間と略々同じ位が放出され、マルバアサクサノリ、スサビノリ、コスヂノリで11時間でも痕跡的乍ら放出されているのは種類によっていくらかの差はあることを示しているのかも知れない。4.日長以外の条件も併せて考慮しなければならないが、本実験及び前報告I-(1)、(2)、IIの実験結果から生長・胞子嚢形成・胞子放出を同時に満足させる暗期はアサクサノリでは12時間以上、スサビノリ、コスヂノリはアサクサノリと略々同じかやゝ短い暗期、マルバアサクサノリは11・12時間以上、ウップルイノリは14~16時間以上と推定した。
索引語暗期;アサクサノリ;コスヂノリ;形成;日長;胞子嚢;スサビノリ;ウップルイノリ;体;マルバアサクサノリ
引用文献数3
登録日2014年08月22日
収録データベースJASI, AGROLib

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