ダイズやアズキの炭腐(すみぐされ)病

ダイズやアズキの炭腐(すみぐされ)病

レコードナンバー845137論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ00016679NACSIS書誌IDAN00142421
著者名西原 夏樹
書誌名千葉県農業試験場研究報告 = Bulletin of the Chiba-Ken Agricultural Experiment Station
別誌名千葉農試研報
Bull. Chiba Agric. Exp. Stn.
Bulletin of the Chiba Prefectural Agricultural Experiment Station
発行元千葉県農業試験場
巻号,ページ3号, p.89-124(1958-12)ISSN05776880
全文表示PDFファイル (9303KB) 
抄録1)1955年夏千葉県でダイズ,アズキ,ササゲおよびインゲンにSclerotium bataticola Taub. による炭腐病(charcoal rot)が発見された。2)本病はおもに成熟直前の株に発生し,根や地ぎわを侵しその表皮下に木炭末のような小さなおびただしい菌核を生じ,株は立枯れとなる。3)病原は菌核のみを認める。Macrophoma型の柄胞子も寄主上に現われるが,これと菌核との同根関係はついに確認するに至らなかった。したがって本病菌に対しMacrophomina Phaseoli (Maubl. ) Ashbyという柄胞子時代の学名を採用することは保留する。なおMacrophominaをMacrophomaから分けることに多少の疑問を抱く。4)本病菌は世界の熱帯から温帯にわたってきわめて広く分布し,300種に近い寄主植物が報告されている。わが国では千葉と佐賀でマメ科に発見されたほか,中国,九州地方からサツマイモに報告されており,国内に広く分布しているおそれがある。5)炭腐病は成熟期あるいは寄主の生育がおとろえたときに,高温で畑の土が乾いているとひどく発生する。したがってダイズやアズキなどでは夏の後半にひでりが続く年は発生が多い。6)早く病気にかかったものほど実りが悪く,ひどいときは50%,普通20%ぐらいの減収をきたす。7)病原菌の発育最適温度は35℃,発育の範囲は10°~40℃よりやや広い。8)病原菌核はダイズの根や地ぎわばかりでなく茎の上のほうにも形成され,早く病気にかかった株ほど菌核の分布や密度が大である。9)病原菌は土の中でも2年間以上生きている。安全な輪作年限は2~3年では不充分と思われる。10)昇汞は本菌に対し強い殺菌力を持っており,0.1%液に1分間浸すとほとんど死滅する。有機水銀剤はやや劣り,硫酸銅とZineb剤はさらに劣る。11)病原菌核を地表に接種したとき最も多く発病し,地下5cmに接種したものでは急減する。12)堆肥や石灰を多く施せば発病は少なくなる傾向はあるが,効果はあまり期待できない。13)ダイズやササゲでは夏の終りから秋の初めにかけて,乾燥,高温の時期に成熟するような早生の品種に発病が多く,それより成熟期が遅くなるほど減少し,ごく晩生の品種は発病を回避する。14)早く播いたり遅く播いたりしても本病の発生は大差ない。密植すればいくらか発病が減る傾向はある。
索引語ダイズ;発病;菌核;発生;アズキ;病;Macrophomina;成熟期;夏;株
引用文献数25
登録日2015年08月19日
収録データベースJASI, AGROLib

論文アクセスランキング

Copyright 2017 農林水産省 農林水産技術会議事務局筑波産学連携支援センター

Tsukuba Business-Academia Cooperation Support Center, Agriculture, Forestry and Fisheries Research Council Secretariat