亜熱帯海域における資源造成

亜熱帯海域における資源造成

レコードナンバー853113論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ20003079NACSIS書誌IDAA11589591
論文副題シロクラベラにおける種苗放流技術の開発
著者名佐藤 琢
河端 雄毅
奥澤 公一
浅見 公雄
小林 真人
山田 秀秋
福岡 弘紀
與世田 兼三
武部 孝行
平井 慈恵
秋田 雄一
名波 敦
太田 格
鈴木 伸明
千村 昌之
青沼 佳方
加藤 雅也
澁野 拓郎
照屋 和久
書誌名水産総合研究センター研究報告
別誌名水研センター研報
Bull. Fish. Res. Agen
発行元水産総合研究センター
巻号,ページ37号, p.65-83(2013-03)ISSN13469894
全文表示PDFファイル (13391KB) 
抄録資源状態を改善する有効な手段として,間接的に資源の増加を図る漁業管理や育成場の造成・保護とともに,直接的に資源の増大や安定化を目指す種苗放流を行う「栽培漁業」が挙げられる。しかし,これまで熱帯,亜熱帯域において種苗放流によって資源添加,資源造成に成功した事例はなく,熱帯,亜熱帯域における栽培漁業の効果は明らかにされていない。シロクラベラChoerodon schoenleiniiは沖縄県で経済価値の高い水産資源であるが,近年,資源量は減少傾向にあり,早急な回復が望まれている。そこで西海区水産研究所亜熱帯研究センターでは,栽培漁業による本種資源の回復を目標に,熱帯・亜熱帯域における効果的な種苗放流技術の開発に取り組んできた。本稿では一連の研究によって得られた知見を整理し,本種をはじめとした,熱帯・亜熱帯域において低位水準にある沿岸資源の回復・維持管理方策について考察した。本研究では,まず体サイズの異なる種苗を放流することにより資源造成を試み,その中で本種の種苗放流による資源造成を阻む主要因として浮上してきた「被食」を如何にすれば軽減できるかについて,水槽実験やバイオテレメトリーを用いた放流実験によって調べた。その結果,1)種苗サイズの大型化や2)放流前の基質や巣穴への馴致,3)放流前の捕食者の学習が被食の軽減に有効であることが明らかになった。次に,より簡便に低コストで種苗放流による資源造成を目指す手段として,小型種苗放流の有効性について放流実験によって調べた。その結果,1)放流対象種の初期生態に基づき,適切と判断される体サイズや時期,場所(環境)での放流の重要性,2)密度効果による放流後の種苗の成長や摂餌等への悪影響を避けるために,環境収容力を考慮した適切な密度での放流が重要であることがわかった。今後,栽培漁業が熱帯,亜熱帯域の沿岸資源の回復へ貢献するには,効果的な放流技術の開発だけではなく,環境収容力の維持・創出や漁業管理といった間接的アプローチが同時に並行して行われるべきだろう。
索引語熱帯;資源造成;亜熱帯域;放流;種苗放流;栽培漁業;回復;開発;資源;種苗
引用文献数53
登録日2014年02月28日
収録データベースJASI, AGROLib

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