ラクトフェリンに夾雑する成分のプロテオーム解析
ラクトフェリンに夾雑する成分のプロテオーム解析
レコードナンバー | 853233 | 論文タイプ | 学術雑誌論文 |
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ALIS書誌ID | ZZ00014790 | NACSIS書誌ID | AA11125739 |
著者名 | 川上 浩 早川 江 永田 宏次 田之倉 優 | ||
書誌名 | ミルクサイエンス = Milk science | ||
発行元 | 日本酪農科学会 | ||
巻号,ページ | 62巻・ 2号, p.29-37(2013-08) | ISSN | 13430289 |
全文表示 | PDFファイル (853KB) | ||
抄録 | ラクトフェリン(LF)は,乳などの外分泌液に含まれる鉄結合性タンパク質であるが,単一物質としてはその多機能性が極めて高いことが知られている。そこで我々は,この多機能性がLF自体に由来すること以外に,その他の生理活性成分とLFが挙動を共にすることで発現されている可能性について検討した。試薬や食品原料として使用されるLFに夾雑する成分を,抗LFモノクローナル抗体によるアフィニティークロマトグラフィー,イオン交換クロマトグラフィー,および逆相クロマトグラフィーなどによる多段階の方法で分画した。さらに,レーザーイオン化飛行時間型質量分析計によるMALDI-TOF-MSプロテオーム解析で,含有されるタンパク質およびペプチドを調べた。その結果,塩基性の等電点をもつタンパク質やペプチドが51種類,酸性の等電点をもつタンパク質が22種類,および低分子のカゼイン分解ペプチド21種類が検出された。これらの中には,酵素活性,免疫調節作用,細胞増殖作用,細胞分化促進作用,抗菌作用,酵素阻害作用など,様々な生理活性を示す成分が含まれる。したがって,in vitroにおける培養細胞実験や,in vivoで非経口的に投与する動物実験での機能評価においては,LFの生理作用の解析に細心の注意を払う必要があると考えられた。 | ||
索引語 | タンパク質;ラクトフェリン;ペプチド;多機能性;等電点;共;成分;in vitro;in vivo;非経口的 | ||
引用文献数 | 32 | 登録日 | 2014年02月28日 |
収録データベース | JASI, AGROLib |