還元的TCA回路を利用したLactobacillus plantarumによる有機酸生産
還元的TCA回路を利用したLactobacillus plantarumによる有機酸生産
レコードナンバー | 871354 | 論文タイプ | 学術雑誌論文 |
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ALIS書誌ID | ZZ00016464 | NACSIS書誌ID | AA11178236 |
著者名 | 佐藤 英一 梶川 揚申 Hols P. 岡田 早苗 辻 聡 | ||
書誌名 | 日本食品保蔵科学会誌 | ||
別誌名 | 日本食品保蔵科学会誌 | ||
発行元 | 日本食品保蔵科学会 | ||
巻号,ページ | 40巻・ 1号, p.9-13(2014-01) | ISSN | 13441213 |
全文表示 | PDFファイル (300KB) | ||
抄録 | 本研究では,乳酸菌の嫌気条件下で多様な有機酸生成宿主としての可能性を追求するために,フマル酸生成経路の構築を試みた。宿主として供試したL. plantarum VL103では,代謝改変によりコハク酸発酵生成系の構築が試みられている。そのため,コハク酸と同様にTCA回路に存在する他の有機酸生成にも利用できると考えられた。そこで,VL103の保持するフマル酸からコハク酸への変換酵素Fumarate reductase破壊株を作出し,フマル酸生成能を測定した。その結果,破壊株はVL103と比較して生育の減少がみられるものの,コハク酸を生成不能となりフマル酸を生成した。そのため,VL103を利用したフマル酸の発酵生成は可能であると考えられた。次に,破壊株のフマル酸生成量を向上させるために,TCA回路への炭素流量の向上を試みた。しかし,フマル酸生成量は向上せず,乳酸が生成された。これは,菌体内で生成されたフマル酸がリンゴ酸に変換されたのちに,マロラクティック発酵により生成されていると判断した。これはVL103のフマル酸排出経路の機能が弱く,フマル酸が菌体内に蓄積するためであると考えられる。そのため,VL103をフマル酸生成菌として利用するためには,排出経路の強化やマロラクティック発酵系の遮断が必要であることが判明した。 | ||
索引語 | 生成;フマル酸;利用;plantarum;破壊株;コハク酸;向上;Lactobacillus;構築;TCA回路 | ||
引用文献数 | 13 | 登録日 | 2014年06月10日 |
収録データベース | JASI, AGROLib |