熱板処理によるスギ心持ち柱材の割れ抑制
熱板処理によるスギ心持ち柱材の割れ抑制
レコードナンバー | 871809 | 論文タイプ | 学術雑誌論文 |
---|---|---|---|
ALIS書誌ID | ZZ00006960 | NACSIS書誌ID | AN00055178 |
著者名 | 藤本 登留 川原 聡 | ||
書誌名 | 九州大学農学部演習林報告 = Bulletin of the Kyushu University Forest | ||
発行元 | [九州大學農學部附属演習林] | ||
巻号,ページ | 85号, p.1-9(2004-03) | ISSN | 04530284 |
全文表示 | PDFファイル (353KB) | ||
抄録 | スギ等の心持ち柱材は,横断面内の収縮異方性が原因となり乾燥段階で大きな表面割れを起こす。その防止法の一つとして,外層部の接線方向収縮を抑えることによる割れ防止法が考えられる。本研究では乾燥前処理としての熱板処理をとりあげ,適正処理法開発のための基礎資料を得ることを目的に,各種熱板処理条件における処理面表層のドライングセットを測定した。熱板の圧締圧力0.5MPa,熱圧時間30minの一定条件下にして,熱圧温度を90,120,150,180,210℃で比較したところ,高温ほどセットは大きい値を示した。表層の0~5mm層における処理直後のセットは,180℃,210℃で3%以上あった。また,1ヶ月室内放置後のセットでは表層の0~5mm層は5~10mm層の約2倍であった。熱板処理後の含水率が表層のみで低下しており,5~10mm層の位置では繊維飽和点まで乾いていないことから熱板処理によるセットが形成されないものと考えられた。なお,表層の応力は処理直後でいずれの温度においても圧縮応力を示すが,その後の乾燥段階では引張り応力を示した。その結果,ほとんどの試験材で乾燥中において割れが発生したが,高温域での熱板処理材で割れが少ない傾向であった。また,処理時間が長いと処理段階で割れが発生した。今後はさらに内層部までセットが形成される適正な処理条件を検討するとともに,その後の乾燥割れ抑制効果を客観的に調べる必要があろう。 | ||
索引語 | 表層;割れ;セット;熱板処理;形成;発生;なり乾燥段階;ドライングセット;温度;乾燥段階 | ||
引用文献数 | 3 | 登録日 | 2014年07月18日 |
収録データベース | JASI, AGROLib |