二次林伐採直後における萠芽枝の物質配分特性と群落の初期発達過程
二次林伐採直後における萠芽枝の物質配分特性と群落の初期発達過程
レコードナンバー | 873286 | 論文タイプ | 学術雑誌論文 |
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ALIS書誌ID | ZZ20018854 | NACSIS書誌ID | AA12003078 |
著者名 | 村尾 未奈 正木 隆 佐藤 明 | ||
書誌名 | 日本森林学会誌 | ||
別誌名 | 日林誌 J. Jpn. For. Soc. | ||
発行元 | 日本森林学会 | ||
巻号,ページ | 96巻・ 2号, p.83-92(2014-04) | ISSN | 13498509 |
全文表示 | PDFファイル (2689KB) | ||
抄録 | 伐採などの強度攪乱の後,更新した樹木が光を獲得する戦略は種により異なり,群落の初期発達過程に反映されると考えられる。本研究では,落葉広葉樹二次林の萠芽更新群落において,仮説「同化器官(葉)よりも支持器官(枝・幹)に多く配分する種では成長が優勢となり空間確保上有利である」を検証するために,稚幼樹の地上部の器官乾重量配分,成長,生残過程を分析し,それらと群落構造・動態との関連を解析した。葉と枝・幹の器官乾重量の相対成長関係から各樹種は,同化産物が支持器官(枝+幹)に重点的に配分されるタイプ(Type-B,ウワミズザクラ等)と葉に重点的に配分されるタイプ(Type-L,コナラ等),およびその中間タイプ(Type-M,エゴノキ等)に類型化された。伐採翌年に発生した萠芽枝の3年間の生残と成長をタイプ間で比較した結果,調査群落で優占していたType-Bの平均個体サイズが他のタイプよりも有意に大きかったが,成長率はType-LがType-Bよりも高かった。一方,生残率ではType-Bが最も高かったことから,Type-Bが優占した要因の一つは,その高い生残率によると考えられた。このような物質配分様式は二次林皆伐後の短期的な群落動態を理解するのに有効な指標といえる。 | ||
索引語 | Type;萠芽枝;配分;種;成長;タイプ;群落;葉;物質配分特性;枝 | ||
引用文献数 | 47 | 登録日 | 2014年10月29日 |
収録データベース | JASI, AGROLib |