Pseudomonas syringae pv. actinidiaeの新規MLSAグループ(Psa5系統)によってActinidia chinensisに発生したかいよう病

Pseudomonas syringae pv. actinidiaeの新規MLSAグループ(Psa5系統)によってActinidia chinensisに発生したかいよう病

レコードナンバー873536論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ00014149NACSIS書誌IDAN0019269X
著者名澤田 宏之
三好 孝典
井手 洋一
書誌名日本植物病理學會報 = Annals of the Phytopathological Society of Japan
別誌名Japanese journal of phytopathology
日本植物病理学会報
発行元日本植物病理學會
巻号,ページ80巻・ 3号, p.171-184(2014-08)ISSN00319473
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抄録2010年以降,佐賀県北部地域において,キウイフルーツ(Actinidia chinensis‘Hort16A’)の葉に黄色のハローを伴った斑点症状が発生して問題となっている。その発生園では,結果母枝の枯れ込みや発芽障害,新梢の萎凋・枯死も認められた。また,枝幹に形成された亀裂やかいよう症状から,菌泥や赤褐色の樹液が漏出する現象も観察された。罹病組織から分離された細菌は,淡黄色で不透明の円形集落を形成した。分離菌株をA. chinensisに接種すると原病徴が再現され,そこからは接種菌が再分離できた。本菌はグラム陰性,好気性で1~2本の極鞭毛を有する桿菌であり,その主要な生理・生化学的性質,ITSを標的としたキウイフルーツかいよう病菌の同定用PCR検定,および,7つの必須遺伝子(acnB,cts,gapA,gyrB,pfk,pgiおよびrpoD)を用いたMLSA解析に基づき,Pseudomonas syringae pv. actinidiaeと同定できた。したがって,本菌によってA. chinensisに発生した症状は,発生状況や病徴も考慮することにより,「キウイフルーツかいよう病」と診断することができた。また,MLSA解析,病原性遺伝子(argK-toxクラスター,cfl,各種エフェクター遺伝子)を対象としたPCR検定,各種表現形質の検査の結果,本菌はP. syringae pv. actinidiaeにおける既知の4つのMLSAグループ(Psa1~4)のいずれとも異なる,新規のMLSAグループを構成することが判明した。そのため,本菌を「Psa5系統」と命名し,独立した系統として取り扱うことを提案したい。一方,比較のために,わが国で1984~2001年の間に分離されたキウイフルーツ(A. deliciosa)やサルナシ(A. arguta)のかいよう病菌50菌株も検査に供したところ,これらはいずれもPsa1系統(=ファゼオロトシキン産生系統)に属することが確認できた。以上より,わが国には,キウイフルーツやサルナシのかいよう病の病原として,Psa1系統とPsa5系統の2つの系統が分布していることが明らかとなった。
索引語Pseudomonas syringae;Actinidia chinensis;本菌;発生;A. chinensis;キウイフルーツ;actinidiae;分離;形成;MLSA解析
引用文献数37
登録日2014年11月21日
収録データベースJASI, AGROLib

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