畑地の地表近傍における地下水位推定のための電気比抵抗測定法の適用

畑地の地表近傍における地下水位推定のための電気比抵抗測定法の適用

タイトル畑地の地表近傍における地下水位推定のための電気比抵抗測定法の適用
要約畑圃場の地表近傍の地下水位推定に電気比抵抗測定法を適用した。土層が比較的一様な一層系の条件では、地下水位の推定が可能であるが、二層系等複層状態では、見かけ比抵抗分布は、地下水位だけでなく、土層条件の影響を受ける。
担当機関中国農業試験場 生産環境都 基盤整備研究室
連絡先0849-23-4100
区分(部会名)中国農業
専門農地整備
研究対象農業工学
分類研究
背景・ねらい これまで、造成畑の排水不良個所を特定するためには、圃場内に調査孔を多く設け、直接的に地表近傍地下水位の測定を行う必要があった。しかし、この方法は、測定に多大な労力を要するとともに、測定に伴う営農上の支障が問題となる。そこで、これらの問題点を解決する手法として、土質調査等で利用されてきた電気比抵抗測定法を地表近傍の地下水位推定に適用する。
成果の内容・特徴
  1. 適用特性検討のため、マサ土が充填されたライシメータ(L645×W197×H110cm)および中国農試のマサ土圃場を利用した。比抵抗測定における電極配置はウェンナー法とし、交流電流を電極棒を通じて土中に流し、見かけの比抵抗値を測定した。土壌調査の結果、ライシメータは土壌が比較的一様に充填された一層系の土層状態である。一方、試験圃場は、作土と心土で、密度ならびに貫入抵抗値が極端に異なる二層系土層である(図1)。
  2. ライシメータにおいて、5つの地下水位を設定し、見かけの比抵抗値を測定した。深さ方向の見かけ比抵抗分布は、地下水位の低下に伴い抵抗値が増加する傾向を呈し、地下水位と見かけ比抵抗分布に明瞭な関係が見られる(図2)。地下水位が高い場合と低い場合の見かけ比抵抗分布が既知であれば、本手法で地下水位が推定できる。
  3. 圃場試験の結果では、見かけ比抵抗分布と地下水位との間に、ライシメータの場合のような明瞭な関係は得られない。地下水位が低い場合でも作土層の含水比が大きい場合は、見かけ比抵抗分布が小さい値を示す(図3)。二層系の場合の見かけ比抵抗分布は、地下水位のみならず、土層条件の影響を受ける。
  4. 見かけ比抵抗分布は、土壌中の水の電気伝導度(EC)の増大に伴い、低い値を示す。したがって、比抵抗測定においては、施肥等に伴う土壌中の水の電解質濃度を十分考慮する必要がある(図4)。

成果の活用面・留意点 この成果は、電気比抵抗法のマサ土圃場での地表近傍地下水評価に対する基礎知見となる。二層系条件に関しては,今後さらにデータの蓄積を図る必要がある。
具体的データ
図1
図2
図3
図4
予算区分経常
研究期間1995~1995
研究担当者紺川雅敏、川本 治、中尾誠司
発表論文な し
発行年度1995
収録データベース研究成果情報

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