管理作業の省力化に適したビワの低樹高2段一文字整枝法

管理作業の省力化に適したビワの低樹高2段一文字整枝法

タイトル管理作業の省力化に適したビワの低樹高2段一文字整枝法
要約ビワを垣根状に仕立てる2段一文字整枝は、樹高を低く、樹冠をコンパクトに保つことにより、小型作業機の導入等が可能な作業道を確保できる。また、単位面積当たりの栽植本数増により早期多収が図れる。
担当機関兵庫県立淡路農業技術センター 農業部
連絡先0799-42-4880
区分(部会名)中国農業
区分(部会名)果樹
専門栽培
研究対象果樹類
分類普及
背景・ねらい ビワの園地は傾斜地に多く、樹も高くなるため、作業の能率が劣り、その危険性も高い。そこで、「長崎早生」(加温ハウス)を用い、低樹高で小型作業機の導入等省力化が可能な整枝法(2段一文字整枝)を試み、その生育状況や省力効果について検討した。
成果の内容・特徴
  1. 2段一文字整枝の仕立て方は、主幹から樹列方向に上下2本ずつ主枝を伸ばし、それぞれ高さ0.6mと1.6mの位置の支柱に誘引する。主枝は、弱らないように先端をやや上向きに誘引し、それらから側枝、結果枝を出す(図1)。
  2. 幼木期の樹高は対照の2段盃状形と差はないが、その後も約2mで維持できるので、樹齢の経過とともに対照との差が大きくなる。また、樹冠の長径は対照の整枝法と差はないが、短径は1.5m程度で収まるので、樹冠占有面積は対照の約50%(8年生時)となる(図2)。
  3. 樹間3.5m、樹列2.5mで栽植(114本/10a)した場合、自走式の小型防除機や運搬車等の通行が可能な約1.5mの作業道を確保できるとともに、慣行(3.5m×3.5m、82本/10a)の1.4倍の栽植本数が見込める。
  4. 1樹当たりの収量は2段盃状形と比べ劣るが、低樹高である1段盃状形とは大差がない。また、栽植本数を慣行の1.4倍とした場合、4~8年生時の累計収量は2段盃状形と比べ約10%、1段盃状形より約30%多くなる。(図3)。
  5. 果実品質に明らかな差はみられない(表1)。
成果の活用面・留意点
  1. 平坦から緩傾斜地、階段畑に導入が可能である。
  2. 定植前に、作業道部分を鎮圧し、樹列の植栽部のみ(幅約1m)深耕等土壌改良を施すと、根群域が制限され管理作業の省力化やシートマルチによる品質向上が可能となる。
  3. 慣行栽培と同様に、樹齢8年生頃から縮間伐が必要となる。
具体的データ
図1
図2
図3
表1
予算区分地域重要新技術
研究期間1998~1998
研究担当者 水田泰徳、上谷安正
発表論文整枝法がビワの生育、収量及び果実品質に及ぼす影響,園芸学会雑誌,第67巻別2,573,1998.
発行年度1998
収録データベース研究成果情報

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