自動点消火可能な灯油ヒーター燃焼法によるビワの寒害軽減効果

自動点消火可能な灯油ヒーター燃焼法によるビワの寒害軽減効果

タイトル自動点消火可能な灯油ヒーター燃焼法によるビワの寒害軽減効果
要約温度センサーにより自動点消火可能な灯油ヒーターを用いた燃焼法により、ビワ若木園では無風時に約1~2℃以上の気温の上昇効果が得られ、寒害軽減効果が認められる。
担当機関兵庫県立淡路農業技術センター 農業部
連絡先0799-42-4880
区分(部会名)中国農業
区分(部会名)果樹
専門農業気象
研究対象果樹類
分類指導
背景・ねらい ビワは花~幼果のステージで越冬するため、しばしば寒害により生産量が減少する。そこで、サーモスタットで点消火できる灯油ヒーターを用い、園内の昇温効果や寒害軽減効果を検討した。なお、昇温効果は隣接した対照園における気温等の変化を基準に評価した。
成果の内容・特徴
  1. ヒーター設置園は、防風林(高さ約3m)と防風ネット(高さ4m)に囲まれた一辺約30mの四角形の西向き緩傾斜(約4度)園である(図1)。また、供試樹は4~6年生「田中」で、樹高は1.5~2.0mである。ヒーター(表1、最大32,000cal/hr)は、園内に約9m間隔で15台(20台/10a)設置する。
  2. 燃焼前の園内の気温は、夜間の無風時で場所により最大0.8℃の格差があり、地上1.5mの気温が3mや4.5mよりも低い接地逆転現象も認められる。また、果実温度は気温より0.8℃程度低い(図1)。
  3. 燃焼中の気温は、ヒーターからの距離が2mでは4~6mと比べて約1℃高く、地上からの高さでは3mが1.5mや4.5mと比べやや高い(図2)。また、点火約2時間後までは徐々に昇温効果が増し、それ以降はほぼ一定である(図3)。なお、果実の昇温効果は気温とほぼ同等かやや低い。一方、風のある日には、無風時より昇温効果は劣る。
  4. 調査年には1月下旬と2月上旬に最低気温が約-4℃に下がり、対照園では約30%の被害が発生したが、ヒーター設置園では平均で18%と寒害軽減効果が認められた。特に、比較的昇温効果の高かった場所やヒーターに近い樹の被害はほとんどなかった(図2)。
成果の活用面・留意点
  1. 園地の地形、樹の大きさ、周囲の状況などによって昇温効果には差が生じる。
  2. ヒーターの温度センサーは園内の気温の低い場所に設置し、点火温度を-2℃程度に設定する。また、使用は耐寒性が劣る開花終了後からとする。
  3. 設備費は10a当たり約220万円、燃料費は1シーズンに数万円程度(2~3回燃焼の場合)を要する。
具体的データ
図1
表1
図2
図3
予算区分県単
研究期間1998~2000
研究担当者 水田泰徳、上谷安正
発表論文燃焼法によるビワの寒害防止効果、園芸学会雑誌、第67巻別2、200、1998.
発行年度1998
収録データベース研究成果情報

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