搾乳牛における夏期の夜間多回給与による生産性の改善

搾乳牛における夏期の夜間多回給与による生産性の改善

タイトル搾乳牛における夏期の夜間多回給与による生産性の改善
要約夏期には、夜間における濃厚飼料の多回給与が、粗飼料摂取量の増加、乳脂肪率、乳蛋白質率、無脂乳固形分率、4%脂肪補正乳量および固形分補正乳量の向上や、乳汁中尿素窒素量の低減に有効である。
担当機関広島県立畜産技術センター 飼養技術部
連絡先08247-4-0331
区分(部会名)中国農業
区分(部会名)畜産
専門動物栄養
研究対象乳用牛
分類普及
背景・ねらい 夏期における乳生産量の低下の一要因は、暑熱による体温の上昇や飼料摂取量の低下である。これらの対策に、送風による舎内環境の改善等が実施されている。本試験は、濃厚飼料給与量の多い本県の飼料給与実態に対応し、自動給飼機を用いた濃厚飼料の給与回数や給与時刻が、夏期(5月~8月)の乳牛の体温、飼料摂取量と乳生産に及ぼす影響を検討する。
成果の内容・特徴
  1. 乳用牛12頭を用い、濃厚飼料の給与回数と時刻を異にした昼3回区(8:45、12:45、18:00の3回給与)、昼6回区(8:45から16:45まで2時間等間隔と18:00の6回給与)、夜6回区(20:45から2時間等間隔で6回給与)、昼夜12回区(昼6回区と夜6回区と同じ時間帯で12回給与)でラテン方格法により調査した(表1)。
  2. 期間中の14:00の平均体感温度が25.4℃の環境温度下で、皮膚温度(肩上、肩、前ぱく、腹)は、夜6回区あるいは昼夜12回区が低い(P<0.05)。一方、直腸温度、平均体温は差がない(表2)。
  3. 乾物摂取量は、区間に差がないが、夜6回区は、粗飼料摂取量、粗飼料摂取割合が多く(P<0.05)、体重が増加する(P<0.05)(表3)。
  4. 乳脂肪率は、夜6回区が高く、乳蛋白質率および無脂乳固形分率は、夜6回区、昼夜12回区が高い(P<0.05)。4%脂肪補正乳(FCM)量および固形分補正乳(SCM)量は、夜6回区、昼夜12回区が多い(P<0.05)。また、夜6回の方法が、乳汁中尿素窒素量を低く推移させる(P<0.05)(表3)。
  5. 第一胃内容液のpH値は、夜6回区、昼夜12回区の変動が小さく、また、昼3回区、昼6回区と逆のパターンで推移する(図1)。
  6. 以上から、夏期においては、夜6回、昼夜12回の濃厚飼料の給与が、粗飼料摂取量を向上し泌乳成績を改善する方法である。

成果の活用面・留意点
    この技術の適応には、夜間送風が不可欠で、体感温度21℃から牛体に直接送風とする。

具体的データ
表1
表2
表3
図1
予算区分県単
研究期間2000~2000
研究担当者新出昭吾、長尾かおり
発表論文平成12年度第38回広島県畜産関係業績発表会集録、2001.
発行年度2000
収録データベース研究成果情報

研究成果情報アクセスランキング

Copyright 2017 農林水産省 農林水産技術会議事務局筑波産学連携支援センター

Tsukuba Business-Academia Cooperation Support Center, Agriculture, Forestry and Fisheries Research Council Secretariat