除菌効果の高い乳頭清拭装置

除菌効果の高い乳頭清拭装置

タイトル除菌効果の高い乳頭清拭装置
要約 乳牛の乳頭を円筒型の清拭作用部に挿入し、乳頭根元(径50mm)から先端までを、噴射洗浄水と乳頭形状に応じて変形伸縮する清拭ブラシセット及び汚水吸引空気流を用いて清拭・乾燥する乳頭清拭装置。変法ミネソタ法と同等以上の除菌効果を有する。
キーワード乳牛、乳頭清拭、乳頭清拭装置、変法ミネソタ法、除菌効果
担当機関(独)農業・食品産業技術総合研究機構 生物系特定産業技術研究支援センター 畜産工学研究部 家畜管理工学研究
連絡先048-654-7096 / info-iam_chikusanbu@ml.affrc.go.jp / info-iam_chikusanbu@ml.affrc.go.jp
区分(部会名)共通基盤
区分(部会名)畜産草地
分類技術、普及
背景・ねらい 乳頭清拭は、搾乳時にティートカップを乳頭に装着する前に、乳頭表面に付着したふんや乳房炎原因菌等の汚れを除去するとともに、乳牛に催乳刺激を与え搾乳をスムースに行うために実施する作業である。慣行の手作業において行われる布による拭き取りや乳頭を薬液に浸漬してから拭き取るプレディップ法では、作業の粗密により清拭効果が十分でないことが多く、生乳の汚染や乳房炎感染が懸念される。そこで、誰が行っても変法ミネソタ法と同等以上に、乳頭の汚れを効果的に除去する乳頭清拭装置を開発する。
成果の内容・特徴
  1. 本装置(5.8kg)は乳頭清拭作用部(0.5kg)、洗浄水供給部、汚水回収部及び制御部で構成される(図2)。
  2. 乳頭清拭作用部は(図1)、円筒型の洗浄ケース(φ57×110)外周に上下2層の洗浄水噴射口を備え、洗浄ケース内のブラシホルダーは、底部に設けた清拭ブラシ用モータにより正逆転し、洗浄汚水は吸引ファンにより吸引排出される。
  3. 清拭ブラシセットを構成するブラシホルダー上面には、乳頭挿入口となる根元用ブラシ(φ50×φ20フィン付きシリコン膜)、側面には3分割位置に側面用ブラシと先端用ブラシ上下スライド溝を設けており、先端用ブラシはコイルバネに支持され、挿入口より深さ25~80mmまで乳頭長さに応じて上下する。
  4. 制御部は充電式DC24Vを電源とし、乳頭清拭作用部の手元SW操作により清拭ブラシ用モータ、洗浄水供給ポンプ及び汚水吸引ファンモータの駆動インターバルを制御する。
  5. 乳頭を挿入し、根元用ブラシを押し当てると、正逆転するシリコン膜上面のフィン12枚と挿入口上層より噴射される洗浄水とによって根元接触部分の汚れが除去され、挿入口より引き込まれる空気流により乾燥される。
  6. 乳頭は、挿入口下層より噴射される洗浄水と側面用ブラシと先端用ブラシにより清拭され、抜取時にフィン付きシリコン膜と汚水吸引空気流により水切り乾燥される。
  7. 清拭ブラシ用モータの正逆転インターバル1回につき0.6秒回転-0.2秒停止とし、4分房各乳頭を1巡目に2回清拭(予洗)し、2巡目に各6回作用させた(約30秒/頭、洗浄水流量:1,200mL/min)場合、変法ミネソタ法(70~90秒/頭)の場合と同等以上の除菌効果がある(表)。
  8. 清拭後のブラシ各部へのゴミ等の付着は、ほとんど認められない。
成果の活用面・留意点
  1. 繋ぎ飼い式牛舎及びミルキングパーラでの搾乳作業に広く適用できる。
  2. ブラシ等の摩耗、破損による乳頭損傷を防ぐため使用前には必ず点検する。また、作業終了後には、乳頭清拭作用部から汚水回収部までを殺菌洗浄する。
  3. 長期連用試験によるブラシの耐久性等を把握し、実用化する予定。
具体的データ
図2 乳頭清拭装置と作業の様子
表 清拭後の乳頭表面付着菌数(表面1cm2 当たりのコロニー個数の対数値)
予算区分経常・次世代緊プロ
研究期間2003~2007
研究担当者オリオン機械(株)、後藤裕、高橋雅信(根釧農試) 、川出哲生、平田晃
特許出願(公開)特開2005-192404
発行年度2006
収録データベース研究成果情報

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