作業履歴情報記録機能を持ち少量および多量散布が可能なブームスプレーヤ

作業履歴情報記録機能を持ち少量および多量散布が可能なブームスプレーヤ

タイトル作業履歴情報記録機能を持ち少量および多量散布が可能なブームスプレーヤ
要約 水田用液剤少量散布用と慣行多量散布用のドリフト低減型ノズルとこれに対応する作業速度連動機能を有し、農薬散布作業時の作業履歴情報を簡易な操作で自動記録する機能を装備した乗用管理機タイプのブームスプレーヤ。
キーワードブームスプレーヤ、少量散布、多量散布、ドリフト、作業履歴
担当機関(独)農業・食品産業技術総合研究機構 生物系特定産業技術研究支援センター 特別研究チーム(ドリフト)
連絡先048-654-7000
区分(部会名)共通基盤
分類技術、普及
背景・ねらい 作付品目や作型の多様化が進む水稲栽培地域においては、農薬散布時のドリフトによる危害・被害防止の観点から、ドリフト防止対策を実施しやすい乗用管理機タイプのブームスプレーヤを用いた防除が検討されている。このようなブームスプレーヤは、多様な条件に対応しつつ効率的な防除作業を行うため、慣行多量散布とともに水稲で高能率な作業が可能な液剤少量散布の両方が行えることが不可欠となっている。一方、安全性や信頼性確保の観点から、使用農薬や散布作業履歴に関する情報の重要性が高まっているが、記帳を主体とした従来の記録方法では、作業規模が拡大するほど膨大な手数と労力が必要となる。そこで、ドリフト低減に配慮しつつ、正確な少量散布と多量散布の両作業が可能であり、さらに、作業行程毎の散布履歴情報を容易に取得し記録する機能を有した乗用管理機タイプのブームスプレーヤを開発する。
成果の内容・特徴
  1. 開発機は、少量散布および慣行多量散布用ドリフト低減型ノズル(生研センターホームページhttp://brain.naro.affrc.go.jp/iam/Urgent/iam_upro127.htm)を装備し、両ノズルに対応した作業速度に連動して噴霧量を制御する機能、ならびに、作業行程毎の散布履歴情報を簡単な操作で自動的に取得・記録する機能を有している(図1、表1)。
  2. 開発機の作業速度連動制御装置は、電動調圧弁制御式で、少量散布25L/10a、多量散布75、100L/10aの3段階の設定で、作業速度に連動して噴霧量が制御されるため、作業時の速度変動にかかわらず設定値に対して精度良く散布を行うことができる(表1)。
  3. 開発機の作業履歴情報記録装置は、タッチパネル式の入力・表示部(図1右、図2)から、オペレータが散布作業の開始と終了(停止)を入力することにより、予め登録・選択した既定の情報および作業開始時に入力する情報とともに、実際の散布量(記録データは「停止」操作時の積算流量値)を合わせてテキストデータ(CSV形式)として記録する(表2)。記録データはUSBメモリを介してPC上での記帳、作業管理等に利用可能である。
  4. 開発機は、2008年8月9日から31日の期間に、北海道空知郡南幌町農家の水稲栽培ほ場55筆(のべ面積33ha)での防除作業(殺虫・殺菌剤散布)に使用され、その間の散布履歴情報を取得・記録し、防除効果も慣行作業と同等であったことが実証されている(表2)。
成果の活用面・留意点
  1. 開発機は、農薬使用時の情報収集・記録作業の簡易化、効率化を図ることができ、記録情報の信頼性向上等にも寄与することができる。
  2. 防除機メーカーにおいて2009年度に市販化を予定。
  3. 作業履歴情報記録装置は、外部電源DC12Vを必要とし、流量センサのパルス信号が出力できるブームスプレーヤに装着可能である。
  4. 上記ノズル以外では散布量制御精度は保証できない。ただし、その他のノズルの噴霧圧力と流量の関係式を初期設定で変更することにより対応可能である。

具体的データ
図1 開発機の外観
表1 開発機の概要
図2 作業履歴装置の画面例
表2 殺虫剤散布時の防除効果調査結果の例
予算区分経常、緊プロ
研究期間2006~2008
研究担当者(株)丸山製作所、(株)共立、ヤマホ工業(株)、安食惠治、臼井善彦、吉永慶太、宮原佳彦、市来秀之、水上智道、牧野英二
特許出願(公開)宮原ら「二方向噴射ノズル及び走行式噴霧装置」特開2008-238021
発行年度2008
収録データベース研究成果情報

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