水稲耐冷性極強系統「北海PL5」の穂ばらみ期耐冷性遺伝子座

水稲耐冷性極強系統「北海PL5」の穂ばらみ期耐冷性遺伝子座

タイトル水稲耐冷性極強系統「北海PL5」の穂ばらみ期耐冷性遺伝子座
要約水稲「北海PL5」は、穂ばらみ期耐冷性に関与する主働遺伝子を、第4、10及び11染色体に持つ。第11番染色体の遺伝子はRFLPマーカーG181と強く連鎖しており、大きな作用力を持つ。第4染色体の遺伝子は中間母本農8号の持つ耐冷性遺伝子と同じ座位にあり、これらの遺伝子はいずれもほぼ完全優性に働く。
担当機関北海道農業試験場 地域基盤研究部 育種工学研究室
連絡先011-857-9471
区分(部会名)北海道農業
専門バイテク
研究対象稲類
分類研究
背景・ねらい水稲「北海PL5」は、北海道品種にペルーの在来種Lambayque 1の耐冷性遺伝子を反復戻し交雑及び耐冷性選抜により導入して育成された耐冷性極強系統(B3F6)である。
本研究では「北海PL5」の穂ばらみ期耐冷性に関与する遺伝子座を解明するため、「北海PL5」のDNAのRFLP解析を行ってLambayque 1由来の染色体領域を明らかにし、耐冷性と連鎖するRFLPマーカーを選定した。
成果の内容・特徴
  1. 「北海PL5」、「北海241号」(反復親)及びLambayque 1のDNAのRFLP解析により、「北海PL5」の染色体の少なくとも5カ所にLambayque 1由来の染色体領域が存在する(図1)。
  2. 「北海PL5」と「北海244号」との交雑によるF2個体を用い、中期深水冷水検定法に準じた方法によって穂ばらみ期耐冷性を温室内で検定するとともに各個体のRFLP型を調べた。第4、10、及び11染色体のRFLPマーカーG264、G89B及びG181では「北海PL5」型と「北海244号」型の個体の間で稔実率(平均値)に差が見られた(表1)。
  3. 第4染色体のLambayque 1由来の部分(G264座近傍)は、「水稲中間母本農8号」(耐冷性極強)の持つSilewah由来の耐冷性遺伝子の座位と同じであった。
  4. 第11染色体の遺伝子は穂ばらみ期耐冷性に大きな効果を持ち(表1)、RFLPマーカーG181及びR251にはさまれた数センチモルガンの領域に含まれるものと予想されることから、マーカー選抜による耐冷性育種に利用することができる。
成果の活用面・留意点[北海PL5]の第11番染色体の耐冷性遺伝子はRFLPマーカーG181と強く連鎖しており、マーカー選抜による耐冷性品種育成への利用が可能である。
具体的データ
図1
表1
予算区分経常
研究期間1999~2000
研究担当者加藤明、斉藤浩二
発表論文水稲耐冷性傾向北海PL5の耐冷性に関与する遺伝子座の解析、平成9年10月、育雑47巻(別2)p114耐冷性育種母本北海PL5の穂孕期耐冷性遺伝子座の精密マッピング、平成11年12月、北海道作物談話会、要旨112
発行年度1999
収録データベース研究成果情報

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