ケンタッキーブルーグラス・シロクローバ混播草地の放牧条件における家畜生産性

ケンタッキーブルーグラス・シロクローバ混播草地の放牧条件における家畜生産性

タイトルケンタッキーブルーグラス・シロクローバ混播草地の放牧条件における家畜生産性
要約ケンタッキーブルーグラスとシロクローバの混播草地は、草丈10-20cmの定置放牧条件で、ホルスタイン去勢牛(6ヶ月齢、220kg)の日増体量0.86kg、ヘクタール当たり増体量858kgと、チモシーの集約放牧草地にはおよばないものの、良好な家畜生産性を有する。
担当機関北海道農業試験場 草地部 草地管理
連絡先011-857-9235
区分(部会名)北海道農業
専門栽培
研究対象牧草類
分類研究
背景・ねらい省力的な放牧利用を行う大規模草地の基幹草種として期待されるケンタッキーブルーグラスは、生産性、栄養価および嗜好性の低さから、北海道における評価が低かった。しかし、放牧条件では、シロクローバとの混播や短草利用によって、上記の短所が改善される可能性がある。本研究では、寒地での研究事例の少なかったケンタッキーブルーグラス・シロクローバ混播草地を対象に、省力的な放牧に適する定置放牧条件において、その家畜生産性をホルスタイン去勢牛の増体と放牧草の栄養価の面から評価する。
成果の内容・特徴
  1. ケンタッキーブルーグラス・シロクローバ混播草地において、草丈10-20cmで定置放牧を行うと、ケンタッキーブルーグラスのTDN含有率は5月から10月の放牧期間中に67%から61%に低下する。一方、放牧草全体のTDN含有率は66~69%の範囲で季節変動が小さい(図1)。このことは、シロクローバが乾物重構成割合で15-30%混生することにより、放牧草全体のTDN含有率が大きく改善されるとともに、その季節変動が軽減されることを示している。
  2. ホルスタイン去勢牛における放牧草の乾物摂取量は体重の2-4%相当量と十分であり、TDN摂取量も日増体量0.8kgを得るためのTDN要求量をほぼ毎月上回る。また、実際に観測された日増体量も多くの月で0.8kg以上である(表1)。
  3. ケンタッキーブルーグラス・シロクローバ混播草地は、定置放牧条件でも集約的な短期輪換放牧に劣らない家畜生産性を示す。その水準はチモシーの輪換放牧条件にはおよばないものの、放牧日数168日間、延べ放牧頭数を体重500kg換算で559頭・日/haとした場合、ヘクタール当たり増体量858kg/ha、日増体量0.86kgの良好なものである(表2)。
成果の活用面・留意点
  1. ケンタッキーブルーグラス放牧草地を対象とした草地管理研究の基礎資料になる。
  2. 本成果は、増体を高い水準に維持するために、放牧頭数の季節的な調節を行って得られたものである。

平成12年度北海道農業試験会議における課題名および区分
課題名:省力型放牧草地における基幹草種としてのケンタッキーブルーグラスの適性評価(研究参考)
具体的データ
図1
表1
表2
予算区分経常・畜産対応研究(自給飼料基盤)
研究期間2000~2003
研究担当者高橋 俊、三枝俊哉、手島茂樹、小川恭男
発表論文1.三枝俊哉・手島茂樹・小川恭男:持続型放牧草地としてのケンタッキーブルーグラス草地の再評価1.放牧方法の異なるケンタッキーブルーグラス草地とチモシー草地の草種構成と家畜生産性,北海道草地研究会報,33,52(1999)
2.三枝俊哉・手島茂樹・小川恭男・高橋俊:持続型放牧草地としてのケンタッキーブルーグラス草地の再評価2.定置放牧条件における牧草および家畜生産性,北海道草地研究会報,34,78(2000)
発行年度2000
収録データベース研究成果情報

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