食味良好でオレンジ香のあるカンキツ新品種候補「カンキツ口之津20号」

食味良好でオレンジ香のあるカンキツ新品種候補「カンキツ口之津20号」

タイトル食味良好でオレンジ香のあるカンキツ新品種候補「カンキツ口之津20号」
要約カンキツ新品種候補「カンキツ口之津20号」は、「清見」に「トロビタ」オレンジを交雑し、育成したタンゴールである。肉質が柔軟・多汁でオレンジ香があり、減酸しやすい食味良好な少核品種である。成熟期は12月下旬~1月上旬である。
担当機関果樹試験場 カンキツ部 育種研究室
連絡先0957-86-2306
区分(部会名)果樹
専門育種
研究対象果樹類
分類普及
背景・ねらい
 年内に収穫されるカンキツはウンシュウミカンがほとんどであり、品種構成に片寄りがある。そのため、ウンシュウミカンと異なる特徴を有する早生カンキツが求められている。
 そこで晩生カンキツのなかで品質が優れている「清見」を母親として用い、それにオレンジのなかでは比較的早熟な「トロビタ」オレンジを父親として交配し、剥皮性があり、芳香のあるタンゴールタイプの高品質カンキツを育成しようとした。
成果の内容・特徴
  1.  昭和41年(1966)、果樹試験場興津支場(現カンキツ部(興津))において、「清見」に「トロビタ」オレンジを戻し交雑して育成した系統である。その後、口之津支場(現カンキツ部(口之津))において定植・選抜し、第7回系統適応性・特性検定試験で検討した。
  2.  果実は100~180gで中果。果形は扁球~球であり、果梗部が突出し、わずかにネックを生じることもある。果皮は橙~赤橙色で薄く、剥皮性は「清見」よりも容易である。果面は平滑であるが油胞が目立つ。「清見」程度のオレンジ香がある。熟期は12月下旬から1月上旬で、酸切れがよく食味良好である。果肉は橙色で、じょうのう膜は薄くて食べやすく、肉質は柔軟・多汁である。種子数は0~5粒程度で少ない。単為結果性が強い(表1、2)。
  3.  樹勢は中~弱で、樹姿は中~開張、場所によっては下垂する。結実性は中程度である。そうか病には強いが、かいよう病にはやや弱い。トリステザウイルス(CTV)に対してはり病性であるが、ステムピッティングの発生度は軽い(表2)。
成果の活用面・留意点
 西日本のカンキツ栽培地帯に適する。「口之津20号」は減酸が早く、良食味で果実品質は良好であるが、樹勢が弱いとの指摘がある。肥培管理、適正着果に留意し、樹勢の維持・強化を図る必要がある。また、高糖系品種ではないため、強勢台木への高接ぎは樹勢が強くなり品質の低下をまねきやすい。
具体的データ
(表1
2)
予算区分経常
研究期間1995~1996
発行年度1996
収録データベース研究成果情報

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