タイ国でのカンキツトリステザウイルス (CTV)弱毒系統の収集

タイ国でのカンキツトリステザウイルス (CTV)弱毒系統の収集

タイトルタイ国でのカンキツトリステザウイルス (CTV)弱毒系統の収集
要約タイ国ではカンキツトリステザウイルス( CTV)の検定植物であるライムが経済栽培され、自然の高温により弱毒化されていると推測されたので、各地のカンキツ園のライムの新葉の病徴がvein clearing 及び軽微な vein soaking 症状を示す樹から穂木を採取して持ち帰り、生物及びELISA 両検定によって CTV 弱毒株を得た。
担当機関果樹試験場 保護部 病原機能研究室
連絡先0298-38-6544
区分(部会名)果樹
専門作物病害
研究対象果樹類
分類研究
背景・ねらい
わが国のカンキツの大部分は CTV 強毒系統を保毒しており、耐病性品種であるウンシュウミカン以外の大部分のハッサク、伊予カン、ネ-ブルオレンジ、ユズ、セミノ-ル等の中晩柑は感受性で樹勢衰弱、生産性の低下等を生じている。そのため、同種ウイルスの弱毒系統が強毒系統に示す干渉効果の利用が行われている。現在までに数系統の弱毒ウイルスが選抜されたが完全な防除効果を示していない。そこで、検定植物であるライムが経済栽培され、自然の高温による熱処理によって弱毒化されていると推測されるタイ国で、ライム葉での弱毒系統の病徴である
vein clearing あるいは軽微な vein soakng
症状を呈する樹から穂木を採取して、より干渉効果の優れた弱毒系統を得る。
成果の内容・特徴
  1.  タイ国の 10 県下,20 園のライム 64 樹から穂木を採取するとともに、タイ国農業局保存6株の分譲を受けた。
  2.  CTV 弱毒保毒樹と推定される樹は、ライム葉に vein clearing 及び軽微な vein soaking 症状を呈し健全樹と同様に樹勢が旺盛である園が、特にマレ-半島北部の Rachaburi, Phechaburi, Prachuap khirikhan 県の園地で多かった。
  3.  持ち帰った穂木の樹皮を ELISA 検定し、70 樹全てが陽性で、CTV保毒が確認された。
  4.  70 樹の穂木を1樹当たりユズ実生苗木1本に接ぎ木接種したところ、49 樹が活着した。その後枯死したもの及びウイルス感染しなかったものを除いた 43 樹で CTV保毒が ELISA で確認された。
  5.  検定植物のユズとメキシカンライムの葉の病徴、樹の生育(図)及び枝のステムピッティング発生調査を行い、弱毒株 25 株、強毒株5株(表)を得た。
成果の活用面・留意点
今回得られた弱毒株から、ミカンクロアブラムシで CTV を単離してウイルス学的検討を行うと共に、干渉効果が高く被害回避に利用可能な優良弱毒系統を選抜する。
具体的データ
予算区分遺伝資源・経常
研究期間1998~1998
研究担当者加納 健、家城洋之
発表論文タイ国でのカンキツトリステザウイルス弱毒,強毒系統の探索・収集 平成 10 年度微生物遺伝資源探索収集調査報告書,12, 13-21, 1999.
発行年度1998
収録データベース研究成果情報

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