畑地型集約放牧酪農における分娩月別の飼料構成と粗飼料依存度

畑地型集約放牧酪農における分娩月別の飼料構成と粗飼料依存度

タイトル畑地型集約放牧酪農における分娩月別の飼料構成と粗飼料依存度
要約年間乳量8500kg程度の乳牛を、メドウフェスク草地の集約放牧ととうもろこしサイレージを最大限活用して飼養する場合、1頭当たり所要圃場面積と購入飼料量は分娩月により63~65a、1400~1900kgと試算される。12-2月分娩は、乳飼比の低下に繋がる。
キーワード乳用牛、放牧、メドウフェスク、トウモロコシ、サイレージ、分娩月
担当機関(独)農業・食品産業技術総合研究機構 北海道農業研究センター 集約放牧研究チーム
連絡先011-857-9260 / seikajouhou@ml.affrc.go.jp / seikajouhou@ml.affrc.go.jp
区分(部会名)北海道農業
区分(部会名)畜産草地
分類技術、参考
背景・ねらい北海道十勝管内営農試験農家等から得たメドウフェスク草地利用による搾乳牛の集約放牧に関する技術係数をもとに、放牧草ととうもろこしサイレージ(CS)を活用した搾乳牛の飼料構成と所要圃場面積を分娩月別に試算する。さらに、粗飼料を最大限利用する通年舎飼方式と比較し、放牧導入および分娩月による飼料自給率向上効果を明らかにする。乳量水準は8500kg/年とする。
成果の内容・特徴
  1. 主な技術係数を表1に示す。放牧草乾物採食量は放牧時期により異なるとして、泌乳期にCSを最大限給与する場合の飼料構成と所要圃場面積を分娩月別に求める。ただし、乾物摂取量は日本飼養標準に示される範囲内とし、グラスサイレージの給与は乾乳期およびCSのみでは粗蛋白質が不足する時期に限定する。採草専用地と、とうもろこし畑の収量・乾物回収率は北海道農業生産技術体系第3版による。
  2. 年間の可消化養分総量(TDN)ベースでの飼料構成図1に示す。分娩月により乳期と放牧時期との対応関係が変わるため、放牧依存度は31%(7月;以降分娩月を示す)~36%(1月)と変動する。粗飼料依存度は通年舎飼方式の65%に対し、放牧方式では70%(7月)~78%(1月)と高い。6-11月分娩は泌乳期間中に占める放牧期間の割合が50%未満となり、放牧依存度が相対的に低下する。
  3. 1頭当たり所要圃場面積を図2に示す。通年舎飼方式の56aに対し、相対的に粗飼料依存度が高い放牧方式では、63a(10月)~65a(5月)と大きくなる。放牧草採食量を時期毎に一定値(表1)とすることから、分娩月による放牧地面積の変化はない。分娩月により放牧依存度が変化してCSの利用可能量が異なるため、CS用圃場面積は11月分娩で相対的に多く、5月分娩では少ない。
  4. 1頭当たり購入飼料量(原物kg)と乳飼比を図3に示す。放牧方式での購入飼料量は、1400kg(1月)~1900kg(7月)となり、6-10月分娩は1700kg以上、12-2月分娩は1500kg以下であるが、通年舎飼方式では2200kgである。乳飼比は、通年舎飼方式の14.8に対し、放牧方式では9.5(1月)~12.9(7月)と低い。6-8月分娩に比べて、12-2月分娩では放牧導入による乳飼比の低下と飼料自給率向上が一層促進される。
成果の活用面・留意点
  1. 搾乳牛の集約放牧を行い、補助飼料を含む飼料自給率を向上させる際に活用できる。
  2. 主要な技術係数は十勝地域を対象としているが、必要に応じて変更することで、CSを利用しない場合やCS給与を夏季以外に限定する場合にも考え方を適用できる。ただし、月別乳飼比などの試算結果は異なる。
具体的データ
表1
図1
図2
図3
予算区分交付金プロ(集約放牧)
研究期間2003~2006
研究担当者坂上清一、篠田満、松村哲夫、須藤賢司、渡辺也恭、梅村和弘
発行年度2006
収録データベース研究成果情報

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