ジャガイモシストセンチュウに対する抵抗性トマト品種とその密度低減効果

ジャガイモシストセンチュウに対する抵抗性トマト品種とその密度低減効果

タイトルジャガイモシストセンチュウに対する抵抗性トマト品種とその密度低減効果
要約市販トマト品種24種に対するジャガイモシストセンチュウの寄生程度には有意な差が認められ、トマト台木品種「ドクターK」やミニトマト品種「キャロル10」「イエローキャロル」「シュガーランプ」等は強い抵抗性を示し、栽培後の本線虫密度を大幅に低減する。
キーワードジャガイモシストセンチュウ、トマト、抵抗性、密度低減
担当機関(独)農業・食品産業技術総合研究機構 北海道農業研究センター 北海道畑輪作研究チーム
連絡先011-857-9260 / seika-narch@naro.affrc.go.jp / seika-narch@naro.affrc.go.jp
区分(部会名)北海道農業
区分(部会名)共通基盤
分類技術、参考
背景・ねらい
    ジャガイモシストセンチュウは、北海道内ジャガイモ産地で発生が拡大し、隣接するトマト施設栽培においても、高密度圃場が確認されている。トマト栽培へのさらなる被害拡大と、線虫増殖したトマト圃場が本線虫の新たな伝搬源となる可能性が危惧される。ジャガイモについては抵抗性品種が知られ、線虫害回避に高い効果が認められているが、トマトについては、抵抗性品種が確認されていない。そこで市販トマト主要品種に対する本線虫の寄生程度を明らかにし、抵抗性を示すトマト品種を探索する。また、探索された抵抗性トマト品種の線虫密度低減効果を明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. トマト24品種(大玉5、ミニトマト12,台木7)に、線虫卵を接種すると、台木品種「ドクターK」および「キャロル10」「キャロルクィーン」「イエローキャロル」「シュガーランプ」等のミニトマト品種10種は、有意にシスト形成数が少なく、ほぼ増殖が認められない。これら11品種はジャガイモシストセンチュウ抵抗性である(表1)。
  2. トマト品種とジャガイモ品種に同数の線虫卵を接種すると、トマト品種「強力米寿」は多くのシストを形成し、その程度はジャガイモ感受性品種「男爵薯」とほぼ同等である。1で抵抗性と判断されたトマト品種「ドクターK」「イエローキャロル」は、ジャガイモ抵抗性品種「キタアカリ」と同程度にシスト形成がほとんど見られない(図1)。
  3. 現地線虫発生圃場の土壌を用いて、抵抗性品種と判断された「ドクターK」「シュガーランプ」を温室でポット栽培した場合、何も栽培していない場合は初期密度比70%程度に線虫密度が減少するのに対し、「ドクターK」および「シュガーランプ」栽培後は初期密度比5%以下まで減少した(図2)。抵抗性トマト品種の栽培は、抵抗性ジャガイモ栽培同様、土壌中の線虫密度を大幅に低減する効果がある。
成果の活用面・留意点
  1. ジャガイモシストセンチュウ発生地においてトマト栽培を行う際の参考とする。
具体的データ
表1
図1
図2
予算区分委託プロ(担い手)
研究期間2007~2008
研究担当者伊藤賢治、臼木一英、植原健人、奈良部孝
発表論文植原ら (2008) 日本応用動物昆虫学会誌、52(3):146-148
植原ら (2008) 日本応用動物昆虫学会誌、52(3):146-148
発行年度2008
収録データベース研究成果情報

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