中粗粒・礫質土水田における窒素の土壌中での3次元動態モデル

中粗粒・礫質土水田における窒素の土壌中での3次元動態モデル

タイトル中粗粒・礫質土水田における窒素の土壌中での3次元動態モデル
要約先に開発した水田土壌中の窒素の挙動を表すメカニスティックモデルは、上下方向の動きのみをシミュレートするものである。そこで、これを3次元窒素動態モデルに改良することによって、局所施用した窒素の挙動を表すことができる。
担当機関富山県農業技術センター 農業試験場 土壌肥料課
連絡先0764-29-2111
区分(部会名)北陸農業
専門肥料
研究対象稲類
分類研究
背景・ねらい 中粗粒質灰色低地土水田は、透水性がよく、保肥力が弱いため、施用した窒素が降下浸透水とともに下層に流亡してしまい、施肥窒素の利用率を下げ、地下水を汚染する恐れもある。そこで、施肥窒素の利用率を向上させ、環境への負荷軽減を目的とする施肥法を開発するため、土壌中での窒素の動態を知る必要がある。特に、局所に施用した窒素の動きを把握するためのシミュレーションプログラムの開発が必要となった。
成果の内容・特徴
  1. 土壌厚11cm、減水深3cm/日の箱形カラムに土壌(CEC;8.6meq/100
    g)を詰めた実験で、360mgのトレーサー窒素を硫安で局所に施用した3日後のトレーサー窒素の分布をみると、下方への移動のみならず、上方や水平方向への移動が認められ(図1)
    、圃場での試験結果と一致する。
  2. 上記条件では、3日目に多量の施肥由来のアンモニア態窒素が流出し、4日目までの溶出量は、施肥窒素の40%に及び、さらにその後も徐々に流出が続く(図2)
    。このことから、吸着範囲の狭い局所施肥の場合、流亡による施肥窒素の損失が多くなる恐れがある。
  3. 土壌溶液が移動しない条件でアンモニア態窒素を含む土壌と含まない土壌を接触させた場合、土壌中のアンモニア態窒素の水平方向への移動が認められる(図3)。
  4. 土壌中でのアンモニア態窒素の上方及び水平方向への移動は、濃度勾配に伴う拡散移動であると仮定し、既に研究成果情報として発表済みのプログラムを改良して3次元的な窒素の挙動をシミュレーションするためのプログラムを開発し、箱形カラムの条件を設定してシミュレーションしたところ、ほぼ一致する(図4)。
成果の活用面・留意点
  1. 本プログラムは、透水性が比較的大きく、CECが小さい中粗粒質灰色低地土水田に適用される。
具体的データ
(図1)
(図2)
(図3)。
(図4)。
予算区分国補(指定試験事業)
研究期間1997~1997
発表論文浸透性水田における施肥窒素の動態、土肥講要43;154水田土壌中の窒素の挙動を表すメカニスティックモデル、平成6年度総合農業研究成果;183水田土壌中の窒素の挙動と水稲の窒素吸収を表すメカニスティックモデル、北陸農業研究成果11;70.
発行年度1997
収録データベース研究成果情報

研究成果情報アクセスランキング

Copyright 2017 農林水産省 農林水産技術会議事務局筑波産学連携支援センター

Tsukuba Business-Academia Cooperation Support Center, Agriculture, Forestry and Fisheries Research Council Secretariat