タイトル | ネギの効率的なプロトプラスト培養系 |
要約 | ネギのカルスから単離したプロトプラストをアガロースで包埋し、コンディショニング培地を添加した液体培地で振とう培養することで、プロトプラストからのコロニー形成が効率化され、再分化植物が得られる。 |
担当機関 | 新潟県農業総合研究所 アグリフーズバイオ研究部 |
連絡先 | 0258-35-0047 |
区分(部会名) | 北陸農業 |
専門 | バイテク |
研究対象 | ネギ |
分類 | 研究 |
背景・ねらい | ネギの形質転換体作出、及びネギを材料に用いた細胞融合による新品種開発を目的に、新潟県の主要なネギ品種である「元蔵」のプロトプラスト培養系を確立する。
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成果の内容・特徴 | - プロトプラスト単離用カルスは、種子カルスをBDS液体培地で振とう培養することで、大量に維持・増殖できる。
- カルスから単離されたプロトプラストを0.6Mマンニトールで精製する際に、5mMのCaCl2・2H2Oを添加することで、プロトプラストどうしの凝集を回避できる。(表1)。
- プロトプラストを包埋するアガロースはSea-Plaque-agarose (FMC社製)を用い、濃度は0.8%が最適である(表2)。プロトプラスト培養用液体培地にコンディショニング培地を5%添加することで、プロトプラストからのコロニー形成率が向上する(表3)。コンディショニング培地は、ネギカルスをプロトプラスト培養用液体培地で4日間振とう培養した培養濾液を用いる。
- プロトプラストから形成したカルスを、無機塩類濃度を1/2に希釈したホルモンフリーのBDS固形培地に移植し、16時間照明下で培養すると、植物体が再分化する。(表4)。
- 以上の各培養過程では、表5に示した培地を使用する。
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成果の活用面・留意点 | - 品種「元蔵」を用いたデータである。
- ポリカチオン法、エレクトロポレーション法によるネギ形質転換体作出に利用できる。
- 細胞融合による新規園芸品目の作出、及び培養変異を利用した品種改良に利用できる。
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具体的データ |
(表1)。 |
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(表2)。 |
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(表3)。 |
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(表4)。 |
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表5 |
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予算区分 | 県単特別 |
研究期間 | 1997~1997 |
発表論文 | なし |
発行年度 | 1997 |
収録データベース | 研究成果情報 |