坊主不知ネギの組織培養によるウイルスフリー化とその特性

坊主不知ネギの組織培養によるウイルスフリー化とその特性

タイトル坊主不知ネギの組織培養によるウイルスフリー化とその特性
要約坊主不知ネギ「清心」の茎頂を培養して得られた個体は、SYSV、LYSV、GLVの3種のウイルスが除去されている可能性が高い。それらの個体に、モザイク症状は見られず、品質は良好である。
担当機関富山県農業技術センター 野菜花き試験場 野菜課
連絡先0763-32-2259
区分(部会名)北陸農業
専門栽培
研究対象葉菜類
分類研究
背景・ねらい富山県におけるネギ栽培は、秋冬に収穫する作型が中心であったが、近年、市場等のニーズにより栽培の周年化が取り組まれている。その中で、坊主不知ネギは抽台しにくい特性を活かして5月から6月にかけて収穫されている。しかし、栄養繁殖により集団を維持していることから生育の揃いが悪く、さらにウイルスに罹病している株が多いため、収量や品質の低下が問題となっている。そこで、富山県で栽培されている坊主不知ネギの茎頂培養を試み、その効果を検討した。
成果の内容・特徴
  1. 圃場で継代している坊主不知ネギはDIBA法により、ニンニクダニ伝染ウイルス(GMbMV)、ネギ萎縮ウイルス(SYSV)、リーキイエローストライプウイルス(LYSV)、ニンニク潜在ウイルス(GLV)の抗血清に陽性を示す個体が見られたことから、これら4種のウイルスに感染している可能性がある(表1)。
  2. 坊主不知ネギの茎頂1mmから培養することで、2種のウイルス(SYSV、GLV)を除去できる可能性が高い(表1)。
  3. 供試した4種類の抗血清に陰性を示した選抜系統は、網室内で栽培することで、再汚染を防ぐことができる。しかし、選抜した系統を網室外で栽培すると、2種のウイルス(GMbMV、GLV)に早期に再汚染される(表1)。
  4. ウイルス抗血清に陰性を示した選抜系統の中で、襟部のしまりが良く、立性の98-2及び、葉鞘部の太い98-9の2系統は、実用の可能性が高い(表2)。
成果の活用面・留意点
  1. 選抜系統は、現在、網室内において増殖中である。
  2. ウイルスの再汚染による、特性の変化は、検討中である。
  3. 検討の対象とした4種ウイルスのうち、GMbMVとLYSVは、ネギでの発生は未報告であるが、血清反応だけではウイルスを同定できないので、ウイルスの種類の特定には他の手法を含めて、詳細に検討する必要がある。
  4. 選抜系統のウイルスフリー化の確認には、電顕観察等の手法を駆使する必要がある。
具体的データ
(表1)
(表2)
予算区分県単
研究期間1998~1998
発表論文なし
発行年度1998
収録データベース研究成果情報

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