チューリップ微斑モザイク病媒介者と有効薬剤

チューリップ微斑モザイク病媒介者と有効薬剤

タイトルチューリップ微斑モザイク病媒介者と有効薬剤
要約チューリップ微斑モザイク病は土壌菌類の一種であるOlpidium brassicae によって媒介される。数種薬剤の植え付け前土壌混和処理に,本病に対する防除効果が認められ,同処理区ではO. brassicae 寄生密度が低い。
担当機関富山県農業技術センター 野菜花き試験場 花き課
連絡先0763-32-2259
区分(部会名)北陸農業
専門作物病害
研究対象花き類
分類研究
背景・ねらいチューリップ微斑モザイク病は土壌と球根で伝染するため,年々汚染圃場が増加し,その被害は深刻化している。土壌中に本病の病原ウイルス(Tulip mild mottle mosaic virus )を媒介する生物が生息するものと推測されているものの,その正体は不明である。効率的な防除を実現するには,この媒介者を特定し,その発生生態に基づいた制御技術の開発が必要不可欠である。そこで,本病の媒介者を特定するとともに,有効薬剤のスクリーニングを行う。
成果の内容・特徴

  1. 圃場で生育中のチューリップの根には,土壌菌類の一種であるOlpidium brassicae寄生が普遍的に認められる(図1)。
  2. O. brassicae を用いた本病の媒介試験を行った結果,本病罹病株にO. brassicae を接種してこれを伝染源にした区で感染する。一方,罹病株と混植しただけの区や健全株にO. brassicae を接種してこれを伝染源にした区では感染しない(表1)。
  3. O. brassicae が根に寄生しただけでは病変は見られない。
  4. 以上から本病はO. brassicae によって媒介される。
  5. ポット試験でアゾキシストロビン剤,フルアジナム剤などの植え付け前土壌混和処理に,本病に対する防除効果が認められる(図2)。防除効果の高い処理区ではチューリップ根中のO. brassicae 休眠胞子数は少ない。

成果の活用面・留意点

  1. 本病の媒介者が明らかになったことにより,媒介者の発生生態を考慮した本病制御技術の開発が可能になる。
  2. ポット試験でスクリーニングした有効薬剤は本病に対する農薬登録がないので,留意する。

具体的データ
(図1)
(表1)
(図2)
予算区分指定試験
研究期間2000~2000
発表論文チューリップ微斑モザイク症状の発生に及ぼす輪作作物,土壌の水分や薬剤処理の影響日植病報,62巻,1996. チューリップ微斑モザイク病(新称)の媒介者. 日植病報 63巻,1997.
発行年度2000
収録データベース研究成果情報

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