水稲の病害虫複合抵抗性新品種候補系統「愛知97号」の育成

水稲の病害虫複合抵抗性新品種候補系統「愛知97号」の育成

タイトル水稲の病害虫複合抵抗性新品種候補系統「愛知97号」の育成
要約縞葉枯病、ツマグロヨコバイ、トビイロウンカ(Bph-1)及び穂いもちに抵抗性の病害虫複合抵抗性系統「愛知97号」を育成した。熟期は「葵の風」並で育成地の熟期区分では中生で収量性が高く、外観品質、食味も優れる。
担当機関愛知県農業総合試験場 作物研究所 育種研究室
連絡先0561‐62‐0085
区分(部会名)関東東海農業
専門育種
研究対象稲類
分類指導
背景・ねらい消費者の安全・安心志向を受けて、減農薬栽培の重要性が増している。しかし、食味の良い品種には病害虫に対する抵抗性が不十分なものが多い。このため、栽培安定性が高く良食味で、縞葉枯病、いもち病、ツマグロヨコバイ及びトビイロウンカの抵抗性をあわせ持つ複合抵抗性品種を育成する。
成果の内容・特徴「愛知97号」は良質で良食味の系統「愛知78号,葵の風」を母本に、トビイロウンカ抵抗性(Bph-1)をMudgo由来の「'83H133-1」から、ツマグロヨコバイ抵抗性をRantaj-emas2由来の「育D759,愛知80号」から、縞葉枯病・穂いもち抵抗性をModan由来の「愛知56号,月の光」から導入して育成した系統である。連続多系交配は昭和58年から62年に行い、その後は系統育種法で育成し、平成7年の世代はF8である。平成8年4月種苗登録を申請した。
  1. 出穂・成熟期は「葵の風」と同じ「中生」である。「葵の風」に比べ早植栽培では成熟期が1日早く、普通期栽培では出穂期が2日遅く成熟期が1日遅い。
  2. 稈長は「葵の風」より1~2cm、穂長は0.5~0.9cm長い。穂数は「葵の風」と同程度で、草型は偏穂重型に属する。
  3. 稈の太さはやや太茎で、耐倒伏性は「強」の強稈種である。穂発芽性は「やや易」である。
  4. 葉いもちは「やや強」、穂いもちは「強」で、「葵の風」と同様に縞葉枯病の抵抗性を持つ。更に、ツマグロヨコバイ、トビイロウンカ(Bph-1)にも抵抗性を持ち、白葉枯病には「やや強」である。
  5. 玄米千粒重は「葵の風」よりやや大きく中粒である。外観品質は、「葵の風」と同程度に良質である。
  6. 収量は「葵の風」や「あいちのかおり」より多収である。
  7. 食味は、粘りがあり良い。
成果の活用面・留意点
  1. 温暖地平たん部の早植~普通期栽培地帯に適する。
  2. トビイロウンカ、ツマグロヨコバイのバイオタイプに留意し、バイオタイプが変化したした場合は過信しないで防除する。
具体的データ
図表
予算区分県単
研究期間1995~1995
発行年度1995
収録データベース研究成果情報

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