根部エンドファイトによるハクサイ根こぶ病の防除

根部エンドファイトによるハクサイ根こぶ病の防除

タイトル根部エンドファイトによるハクサイ根こぶ病の防除
要約ハクサイの根部エンドファイトであるHeteroconium chaetospiraは、圃場試験においてハクサイ根こぶ病の発病を抑制した。本菌は主に根端付近より侵入し、細胞内に定着していた。
担当機関茨城県農業総合センター 生物工学研究所 生物防除研究室
連絡先0299-45-8332
区分(部会名)関東東海農業
専門作物病害
研究対象葉菜類
分類研究
背景・ねらい茨城県南西部は、古くからのハクサイ生産地であり、連作に伴い根こぶ病などの土壌病害が頻発している。
化学農薬による土壌消毒が防除対策として行われているが、施用量の増加傾向から安全で省力的な栽培体系が望まれている。
また、抵抗性品種も導入されつつあるが、品質が良好でないために普及には至っていない。
ハクサイ根こぶ病を抑制する菌類をポット試験で選抜した結果、根こぶ形成を抑制する根部エンドファイト3菌株を前年度までに獲得した。
そこで、それら菌株を品質が良好である根こぶ病感受性2品種(系統)と組み合わせ、圃場での効果を検討した。
成果の内容・特徴
  1. ピートモスペレットに培地(Malt extract 10g/l, Yeast extract 2g/l)を添加したものに供試菌を接種し、1カ月間、25℃、暗黒条件下で培養を行ない、苗床を作成した。
    その苗床にハクサイを播種し、20-25℃の温室内で約3週間育成し供試菌を定着させた。
  2. 供試した菌株中で、Heteroconium chaetospira(菌株番号:H4007)が最も効果的に根こぶ形成を抑制した(表1)。
  3. H. chaetospiraは、ハクサイ根から平均で47%の高率で再分離され、圃場での定着が確認された(OGR3, OGR10は、それぞれ7%, 0%)。
    また、すべての菌株とも地上部からは、全く分離されなかった。。
  4. H. chaetospiraは、主にハクサイ根端から侵入し、皮層細胞内に定着していた。(図1、図2)。
  5. 菌株を接種した場合に、供試した品種(系統)間で発病程度に差異が認められ、W4107の発病が新理想に比べ軽度であった(表1)。
  6. W4107にH. chaetospiraを接種した組み合わせが、ハクサイ根こぶ病防除に効果を示した。
成果の活用面・留意点圃場で効果を示すためには、苗育成時に供試菌が定着することが重要である。
今後、実用化に向け、簡易な接種法およびそれに伴う製剤化等を検討し、普及に移す。
具体的データ
図表
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予算区分県単(バイテク)
研究期間1996~2000
発行年度1996
収録データベース研究成果情報

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