植木のセル成型苗生産における根端壊死剤の利用法

植木のセル成型苗生産における根端壊死剤の利用法

タイトル植木のセル成型苗生産における根端壊死剤の利用法
要約セルトレイを用いた植木の育苗で密閉挿しを行う際に、樹種ごとの発根形態とセルトレイの形状を考慮して根端壊死剤を使用すると、ルーピング及びセル外への根の脱出を軽減する効果がある。
担当機関埼玉県花植木センター 育種栽培部
連絡先0485-72-1220
区分(部会名)関東東海農業
専門繁殖
研究対象緑化植物
分類普及
背景・ねらい植木の成型苗生産を行う際に、ルーピング(根がセルトレイの内壁伝いに伸びてトレイ内を一周以上し、ほどけなくなる現象)は移植後の生育を妨げ、ルーピングしたまま木化した根が成木の寿命を短くするため、避けるべきだと言われている。
また、密閉挿し条件下では、水分の補給のために土壌とセルトレイ底部を密着させるために、セルトレイ外への根の脱出を防ぐことが課題になっている。
そこで、根端が触れると伸長を停止させ、二次根の発達を促進する作用によりルーピングを防止する効果があるといわれている根端壊死剤(商品名:スピンアウト)を、密閉挿し条件下でのセル成形苗生産の際にセル内壁に塗布してルーピングを軽減する。
成果の内容・特徴
  1. 一次発根数が少なくて直根性であり、ルーピング及び根の脱出をおこしやすいサザンカでは、セルトレイの形状によってやや差があるものの、挿し木時のセル内壁への根端壊死剤塗布が発根率及び一次根数を低下させず、ルーピング率及び根の脱出率を少なくする(表1)。
  2. 一次発根数が多く細根性でルーピングの影響が小さいクルメツツジでは、セル容積20ml程度のセルトレイを使用した場合、根端壊死剤塗布により挿し木発根率が低下する。しかし、セル容積60ml程度のものでは発根率の低下はなく、用土保持力が向上しセルトレイ外への根の脱出率が軽減される(表2)。
  3. ツバキやクチナシなどの直根性の樹種でも、挿し木時にセル内壁に根端壊死剤を塗布することによってルーピング及び根の脱出を防げるので、密閉挿しによる成型苗の生産が可能である。
成果の活用面・留意点
  1. ツツジ類のような細根性の樹種においても単位セル容量の大きいセルトレイを使用する場合には根端壊死剤の使用によってセル外への根の脱出を防ぐことができる。
  2. この技術はセルトレイを利用した実生繁殖にも応用可能と考えられる。
  3. 今回の試験は挿し木期間中の水の移動が少ない密閉挿し条件で行ったものなので、水の移動が多い細霧ミスト下での挿し木繁殖にはそのまま適用することはできない。
具体的データ
図表
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予算区分県単
研究期間1996~1996
発行年度1996
収録データベース研究成果情報

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