黒毛和種去勢牛の肥育前期における飼料中CP水準による産肉性の改善

黒毛和種去勢牛の肥育前期における飼料中CP水準による産肉性の改善

タイトル黒毛和種去勢牛の肥育前期における飼料中CP水準による産肉性の改善
要約黒毛和種去勢牛40頭を用い、肥育前期の飼料中CP水準(12%区と16%区)の差が産肉性に与える影響を検討したところ、飼料摂取量、増体量、肉質には両区で差が認められず、CP16%区は12%区に比較し皮下脂肪が厚く、歩留基準値が小さい結果となった。このことから、肥育前期のCP水準は12%でよいことが示唆された。
担当機関栃木県畜試 肉牛部
茨城県畜試山間地支場 経営草地部
群馬県畜試 大家畜部 酪農肉牛課
千葉県畜産センター 酪農試験場 肉牛研究室
連絡先043-445-4511
区分(部会名)関東東海農業
専門動物栄養
研究対象家畜類
分類普及
背景・ねらい日本飼養標準(1995年版)では、肥育牛の飼料乾物中CP水準を12%と設定しているが、これを裏付ける試験データが乏しいことから、農家ではより高水準の飼料を使用している例が見受けられる。そこで、肥育前期の飼料中CP水準の差が産肉性に与える影響について4県が協定して試験を行った。
成果の内容・特徴供試牛は、10ヶ月齢の黒毛和種去勢牛で、茨城、栃木、群馬、千葉各県がそれぞれ同一種雄牛の産子を10頭づつ、計40頭を供試した。CP水準の試験は、肥育前期に実施した。肥育後期はデンプン・NDF水準の試験に組み替え、27ヶ月齢でと殺した。供試飼料は、濃厚飼料:粗飼料(切断稲ワラ)を75:25の割合とした無加水TMRで、自由採食とした。試験区は、飼料乾物中CP12%区とCP16%区とし、それぞれ20頭(各県5頭)づつ配置した。両区のTDN、デンプン及びNDFは、それぞれ飼料乾物中概ね71%、30%、35%程度で一定とした。この結果、
  1. 乾物摂取量及び増体量は両区間で差がなく、肥育後期においても前期CP水準の影響はみられなかった(表1)。
  2. 枝肉の格付は、CP16%区はCP12%区に比較し、皮下脂肪が厚く、歩留基準値が小さい結果であったが、枝肉重量やBMS.NO.等の項目では差がなかった(表2)。
  3. 肉質の分析では、胸最長筋中の粗蛋白質、粗脂肪の含有率、脂肪融点、肉色、総色素量、脂肪酸組成に両区間で差はみられなかった(表2)。
  4. CP16%区はCP12%区に比較し、ルーメン液のアンモニア態窒素濃度及び血中尿素態窒素の値が高かったが、その他の胃液、血液性状には両区間で差はなかった(表3)。
成果の活用面・留意点
  1. 肥育前期の飼料設計に活かすことができる。
  2. 本試験では、ビタミンAが不足しないように充分な量を添加した。
具体的データ
図表
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予算区分県単
研究期間1997~1998
発行年度1997
収録データベース研究成果情報

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