ミカンキイロアザミウマを誘引するカラー粘着トラップの光反射特性

ミカンキイロアザミウマを誘引するカラー粘着トラップの光反射特性

タイトルミカンキイロアザミウマを誘引するカラー粘着トラップの光反射特性
要約ミカンキイロアザミウマは、450~460nm付近の波長領域に高い光反射率を有するカラー粘着トラップに誘引されると考えられる。また、520nm付近の波長領域は誘引に関与していないことから、こうした波長特性を配慮した資材が粘着トラップに適していると考えられる。
担当機関愛知県農業総合試験場 花き研究所 環境研究室
連絡先0561-62-0085
区分(部会名)関東東海農業
専門作物虫害
研究対象昆虫類
分類研究
背景・ねらい一般に昆虫は、紫外~近紫外領域以外に複数の光受容領域を持つと考えられており、ミカンキイロアザミウマは、325~400nmと525~550nmの2つの波長領域に対し感受性が高いとする報告がある。ところで、青色の粘着トラップによく誘引されるという報告は多いが、白色、黄色、桃色の方が誘引されたとする報告も少なくない。そこで、各種トラップ資材の色彩や波長別の反射率(分光反射率)、誘殺量を調査し、粘着トラップに必要な色彩の条件を明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. バラ施設において市販の青色粘着トラップ4種の光反射率を比較した結果、いずれも 460nm付近にピークが認められた(図1)。視覚的には青方向の色度が高く彩度が高い(あざやかな青)トラップに多数誘引された(表1)。
  2. バラ施設において発泡塩ビ板を粘着トラップに用いた場合、波長520nm付近に光反射ピークを示す緑色にはほとんど誘引されず、より波長の長い黄色域に高い反射率を有するトラップに多く誘引された(表2、図2)。
  3. 青色、白色以外で誘殺の多い市販粘着資材の色彩によく似た蛍光ピンク板の分光反射率を測定した結果、450nmと610nm以降の2つのピークが認められ、緑色の波長領域は吸収されていた(図3)。
  4. 侵入防止効果のある被覆資材によく使われるアルミ箔の分光反射率を測定した結果、410nmより短い波長領域で反射率が極めて高く(図3)、侵入防止効果は近紫外より短い波長領域の強い光反射による飛翔行動のかく乱作用と考えられた。
  5. 開花直後の花弁に被害の認められるシクラメン品種(ピンク色)花弁の分光反射率を測定した結果、老化した花弁に誘引され難い原因として、緑色の波長領域での光反射(図4)の影響が考えられた。
成果の活用面・留意点施設の被覆資材は、ガラス、ビニール、各種プラスチックなど種類が多く、その波長別の光線透過率は異なり、特に近紫外領域の透過率に違いが認められる。このため、カラー粘着トラップ資材の光反射特性が被覆資材によって影響を受け、ミカンキイロアザミウマの誘引効率が劣る可能性があるので、トラップを設置する場合は留意すること。
具体的データ
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予算区分地域重要
研究期間1997~1997
発行年度1997
収録データベース研究成果情報

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