ベンジルアミノプリンによる日本なし「豊水」のみつ症発生抑制効果

ベンジルアミノプリンによる日本なし「豊水」のみつ症発生抑制効果

タイトルベンジルアミノプリンによる日本なし「豊水」のみつ症発生抑制効果
要約日本なし「豊水」に対する、満開5日後、100mg/Lベンジルアミノプリンの花器への散布は、果実品質に影響することなく、みつ症の発生を抑制する。
担当機関茨城県農業総合センター 園芸研究所 土壌肥料研究室
連絡先0299-45-8342
区分(部会名)関東東海農業
区分(部会名)果樹
専門薬剤
研究対象果樹類
分類研究
背景・ねらい日本なし「豊水」は品質の高い品種であるが、商品価値を低下させるみつ症が発生しやすい。これまで、数種の薬剤による抑制効果が認められているが、依然として原因は明らかでなく、実用的な防止技術を確立するまでには至っていない。そこで、ベンジルアミノプリン(以下BA)による、みつ症発生抑制効果を検討するとともに、果実品質に及ぼす影響を調査した。また、カルシウム欠乏症との報告が有ることから、果肉の無機成分濃度に及ぼす影響を調査した。
成果の内容・特徴BAについて、これまでに抑制効果の認められているパクロプトラゾール(以下PP-333)との効果の比較及び処理適期、濃度の検討を行った。処理は、現地(下妻市)のみつ症多発園において、27年生長十郎に高接後14年生樹(平成6年時)を供試し、展着剤とともに果実(花器)に浸漬または散布することにより行い、満開145日後果実を収穫し調査した。
  1. BA処理により、みつ重症果の発生割合は、無処理区の11.6~13%に対して2~4.3%と低下し、PP-333と同程度の抑制効果が認められた。BAとPP-333との併用処理による効果の向上は認められなかった(表1)。
  2. 満開5日後処理の重症果割合は、無処理区の3.5~10%に対して0~1.3%と低下し、15、25日処理に比較してもやや低いことから、処理適期は満開5日後であった(表2)。
  3. 濃度100、200及び400mg/L処理の重症果割合は、いずれも3%前後と無処理区の11.2%に比較して低く、この範囲内では抑制効果に差は認められなかった(表3)。
  4. 各BA処理により1果重はやや増加する傾向が認められた。地色、糖度及び果汁pHに及ぼす影響は認められなかった(表1、表2、表3)。
  5. 収穫時の果肉中カルシウム、マグネシウム濃度は、各BA処理区が無処理区に比較して高い傾向が認められ、みつ症との関係が示唆された。カリウム濃度に及ぼす影響は認められなかった(表1、表2、表3)。
  6. 以上から、豊水に対して満開5日後、100mg/LのBAを花器に散布することにより、果実品質に影響することなく、みつ症の発生が抑制される。
成果の活用面・留意点
  1. 日本なしに対する、ベンジルアミノプリンの農薬登録はされていない。
  2. 満開5日後のBA処理により有てい果の発生が認められるため、この場合は摘果する。
具体的データ
図表
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予算区分県単
研究期間1996~1997
発行年度1997
収録データベース研究成果情報

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