陸稲の根系分布と耐干性の関係

陸稲の根系分布と耐干性の関係

タイトル陸稲の根系分布と耐干性の関係
要約陸稲の根系には品種間差が認められ,耐干性の強い中晩生の品種は土壌深層に豊富な根系を形成している。根系採取方法は省力的なコアサンプリング法が実用的である。
担当機関茨城県農業総合センター 生物工学研究所 普通作育種研究室
連絡先029-239-7212
区分(部会名)関東東海農業
専門育種
研究対象稲類
分類研究
背景・ねらい陸稲の安定多収を図るためには耐干性強化が最も重要である。本研究では干害を受けやすい熟期の中晩生品種の根系分布と耐干性の関係を明らかにするとともに,塹壕法,モノリス法に替わる省力的な根系の採取方法を検討する。
成果の内容・特徴
  1. 平成8年の干ばつ下における根長密度と耐干性の間には,全層や浅層では関連が認められないが,深層の根長密度は,耐干性極強品種が高く,耐干性の弱い品種は低い傾向が認められる(表1)。
  2. 耐干性の強いIRAT109は土壌深層の根長密度が高く,干ばつ下の籾収量が多い。耐干性の弱い水稲品種は,根長密度が低く,干ばつ下の籾収量が少ない。従来の陸稲品種はその中間に位置している。外国陸稲から深根性の導入を図ったゆめのはたもち,陸稲関東糯172号は従来の陸稲品種に比べIRAT109に近い根系をもち,干ばつ下の籾収量も多い(図1)。
  3. 土壌層位別根長密度と籾収量との間には,表層から30cmまでの層では関連が認められないが,30~40cm層及び40~50cm層では1%水準で高い正の相関関係が認められる(表2)。
  4. コアサンプリング法による深層の根長密度は塹壕法による根の深さ及びモノリス法による深層の根長密度と,それぞれ高い正の相関関係が認められる(表3)。
  5. 以上のことから,土壌深層の根系は,干ばつの有無に関わらず耐干性評価の指標となりうる。コアサンプリング法は,塹壕法やモノリス法と同様の結果が得られ,土壌サンプルの採取量が少ないなど、省力的根系採取法として耐干性育種に利用できる。
成果の活用面・留意点
  1. 得られた根系分布のデータは陸稲育種の基礎資料とする。
  2. コアサンプリング法により,深根性に関する系統選抜の効率化を図る。
  3. 水戸市の表層腐植質黒ボク土の結果である。
具体的データ
図表
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予算区分指定試験
研究期間2000~2000
発行年度2000
収録データベース研究成果情報

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