常温宅配便による人工授精用豚精液の広域利用

常温宅配便による人工授精用豚精液の広域利用

タイトル常温宅配便による人工授精用豚精液の広域利用
要約ボトリングした希釈精液(1.0億/ml、0.5億/ml)を二重発泡スチロール箱に収納して、常温の宅配便で輸送した。輸送後18℃で保存して運動性(活力)を測定した結果、精子濃度0.5億/mlであれば人工授精(AI)に利用可能な活力を2週間保持することが明らかになった。
担当機関神奈川県畜産研究所 畜産工学部
連絡先046-238-4056
区分(部会名)関東東海農業
専門繁殖
研究対象家畜類
分類研究
背景・ねらいコストや衛生面から精液の広域流通は種豚導入に代わりうる有効な手段であるが、輸送方法は様々であり、実際に精液を輸送した後の精子生存性に関する報告は少ない。そこで、豚精液の最適な輸送方法を確立するため、本試験では二重発泡スチロール箱を輸送容器に用いて、輸送と輸送後の精液保存に適する精子濃度の検討と温度検証を行った。
成果の内容・特徴
  1. 静岡県中小家畜試験場から当所まで、夏場と冬場の各1回ずつ、常温度帯の宅配便に依頼して液状保存精液を輸送した。輸送時間は約20時間であった。
  2. 輸送容器は二重発泡スチロール箱(大、小)を用いた。外箱サイズは幅27cm、奥27cm、高21cm、内箱は幅21cm、奥21cm、高15cmで、箱壁厚は各々2.5cm、1.7cm。希釈精液を蓋付ボトルに80mlずつ注入し、クッション剤に包んでから横置きで内箱に収納した。夏場は冷凍した保冷剤(10cm×10cm)を同封し、冬場は保温剤を入れずに梱包した。(写真1、写真2、写真3、写真4)
  3. ランドレース種、大ヨークシャー種各々1頭ずつから採取した精液を、モデナ液で精子濃度1.0億/mlと0.5億/mlに希釈し、輸送後の保存性を18℃のインキュベーター内で保存し比較検討した。その結果、0.5億/mlの方が1.0億/mlよりも長期間、高活力を持続し、保存性に優れた。この効果は夏場より冬場の方が顕著であった。(図1、図2)
  4. 夏場、冬場ともに精子濃度0.5億/mlでは、14日間AIに利用可能な活力を維持した。1.0億/mlでは10日前後までAIに使用可能な活力を維持した。(図1、図2)
  5. 輸送中の箱内温度は液状精液保存に最適な15~20℃に保たれた。(図3、図4)
成果の活用面・留意点
  1. 関東周辺の豚液状保存精液の輸送には、二重発泡スチロール箱を使用すれば、クール便ではなく常温の宅配便で十分な温度管理ができる。
具体的データ
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予算区分県単
研究期間1999~2000
発行年度2000
収録データベース研究成果情報

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